令和5年度 1級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.5は、図に示す三相電動機の正逆運転制御回路のシーケンス図において、イとロに用いる図記号の組合せとして、適当なものを選ぶ問題です。
この問題は、その接点が何のために置かれているかを読めるかを問うものです。押しボタンを離しても動き続けるための接点はa接点、相手を止めるための接点はb接点です。
イが自己保持、ロがインタロックです。
正解:選択肢2(イ=a接点、ロ=b接点)
| 位置 | 周りにあるもの | その接点の役目 |
|---|---|---|
| イ | 逆転側の押しボタンと並ぶ位置 | 押しボタンを離しても回路を保つ(自己保持) |
| ロ | 「インタロック」の枠から破線が来ている | 相手側が動いていたら回路を切る |
引っかけの核心は、a接点とb接点の記号がよく似ていて、図の細部を見ないと判断できないところです。記号を覚えるより、その接点が何をするために置かれているかから決めるほうが確実です。
押しボタンは指を離せば戻ります。それだけでは電動機が回り続けません。そこで電磁接触器が動いたら、その接点で押しボタンを迂回する道をつくります。これが自己保持です。
自己保持に使うのはa接点です。電磁接触器が動いたときに閉じて、回路をつないだままにします。b接点では、動いた瞬間に開いてしまい保持できません。
| 接点 | 動作前 | 動作後 |
|---|---|---|
| a接点(メーク) | 開いている | 閉じる。自己保持に使う |
| b接点(ブレーク) | 閉じている | 開く。インタロックに使う |
ロはインタロックです。正逆運転では、正転と逆転が同時に入ると三相のうち2相が短絡します。片方が動いているときは、もう片方を絶対に入れてはいけません。
そこで、相手の電磁接触器のb接点を自分の回路に直列で入れます。相手が動くとこの接点が開き、自分の回路が切れます。図で「インタロック」の枠から破線が交差して伸びているのは、この関係を示しています。
この2つは、押しボタンで動かす回路の基本形です。
| 目的 | 使う接点 | つなぎ方 |
|---|---|---|
| 自己保持 | 自分のa接点 | 押しボタンと並列 |
| インタロック | 相手のb接点 | 自分のコイルと直列 |
並列なら道を増やすのでa接点、直列なら道を断つのでb接点と考えると迷いません。
自己保持にa接点を使うのはなぜか。
電磁接触器が動いたときに閉じて、押しボタンを迂回する道をつくるためです。b接点では動いた瞬間に開いてしまいます。
正逆運転回路にインタロックが必要なのはなぜか。
正転と逆転が同時に入ると、三相のうち2相が短絡してしまうためです。相手のb接点を直列に入れて防ぎます。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月