令和4年度 1級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.83は、事業用電気工作物の工事を行う場合、工事計画の事前届出を要するものとして、「電気事業法」上、定められていないものを選ぶ問題です。
この問題は、発電の種類ごとに届出の出力が違うことを分かっているかを問うものです。太陽電池発電所だけ2,000kW以上と大きめです。
風力発電所は500kW以上です。
正解:選択肢3(出力1,000kWの太陽電池発電所の設置)
> この論点をやさしく解説:保安規程と工事計画の違いは?届出・認可の時期と場面を整理
| 選択肢 | 内容 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | 電圧275kVの変電所の設置 | 17万V以上なので届出が要る |
| 2 | 電圧187kVの送電線路の設置 | 17万V以上なので届出が要る |
| 3 | 出力1,000kWの太陽電池発電所の設置 | 定められていない。2,000kW以上が対象 |
| 4 | 出力500kWの風力発電所の設置 | 500kW以上なので届出が要る |
定められていないのは選択肢3です。
引っかけの核心は、太陽電池の1,000kWが風力の500kWより大きいところです。数字の大小だけを見ると、風力が対象なら太陽電池も対象に見えます。
基準は種類ごとに別に決まっています。電気事業法施行規則の別表第二が、事前届出を要するものを並べています。
| 種類 | 事前届出を要する規模 |
|---|---|
| 太陽電池発電所 | 出力2,000kW以上 |
| 風力発電所 | 出力500kW以上 |
| 燃料電池発電所 | 出力500kW以上 |
| 変電所 | 電圧17万V以上(受電所は10万V以上) |
| 送電線路 | 電圧17万V以上 |
1,000kWの太陽電池発電所は2,000kWに届かないので、工事計画の事前届出は要りません。
風力は回る羽根があり、支持する塔が倒れる危険もあるので、小さい出力から届出の対象になります。太陽電池は動く部分がなく、基準が緩めに置かれています。
選択肢1の変電所は、条文が17万V以上と定めています。ただし受電所(構内以外の場所へ伝送しないもの)は10万V以上です。この問題は「構内以外の場所から伝送される電気を変成するための」と書いてあり、受電所ではないので17万Vの線で見ます。275kVはこれを超えます。
選択肢2の送電線路も17万V以上です。187kVは18万7千Vなので対象になります。
太陽電池発電所と風力発電所で、工事計画の事前届出が要る出力はいくらか。
太陽電池発電所は2,000kW以上、風力発電所は500kW以上です。太陽電池のほうが基準が大きくなっています。
変電所の設置で事前届出が要る電圧はいくらか。
17万V以上です。ただし受電所にあたるものは10万V以上から対象になります。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月