令和4年度 1級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.73は、A及びBを支持点とした架線工事において、近似式 a+b=2d を用いて弛度dを求める測定方法の名称を選ぶ問題です。
この問題は、式の形が測定方法を決めることを分かっているかを問うものです。aとbが別々の値として足されているので、2点の下げ幅が違います。
同じなら足して2で割る必要がありません。
正解:選択肢1(異長法)
> この論点をやさしく解説:接地抵抗の測定方法は?補助接地極の配置と測定前の確認点を整理
| 選択肢 | 名称 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | 異長法 | 適当。a+b=2d を使う |
| 2 | 等長法 | a=b=d で測る方法 |
| 3 | 角度法 | トランシットの角度から求める |
| 4 | カテナリー角法 | この問題の式とは対応しない |
適当なのは選択肢1です。
弛度dは、電線が両端の支持点を結ぶ線からどれだけ垂れ下がっているかです。これを直接測るのは難しいので、支持点から下げた点を目標にして観測します。
aとbは、支持点A・Bからそれぞれ真下に下ろした目標点までの長さです。この2点を結ぶ見通し線上に電線の最下部が来たとき、式が成り立ちます。
| 方法 | aとbの取り方 | 式 |
|---|---|---|
| 異長法 | a と b を別々にとる | a+b=2d |
| 等長法 | a と b を同じにとる | a=b=d |
a=b のとき式に入れると a+a=2d、つまり a=d になります。等長法は異長法のうち2つを同じにした場合と考えると、2つの関係が整理できます。
それでも別の名前が付いているのは、支持点の高さが違うと、同じ長さを取れないことがあるからです。片方の鉄塔が高い、地形が斜めといった場合に、長さを変えて調整するのが異長法です。
この式は繰り返し出ています。平成25年度 No.61と平成28年度 No.61はこの問題とまったく同じ式・同じ問い方で、どちらも答えは異長法でした。令和4年度は選択肢の並び順を変え、水平弛度法をカテナリー角法に差し替えています。
平成30年度 No.61は式ではなく文章で問われ、「支持点A及びBから垂直に下した線上で、弛度dに等しいA'及びB'を定め、その見通し線上に電線の接線を観測する」が答えで、こちらは等長法でした。「dに等しい」と書いてあれば等長法です。
近似式 a+b=2d を用いる弛度の測定方法は何か。
異長法です。支持点から下ろす長さaとbを別々にとり、その平均が弛度になります。
等長法と異長法は何が違うか。
支持点から下ろす長さを同じにとるのが等長法、別々にとるのが異長法です。支持点の高さが違って同じ長さを取れないときに異長法を使います。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月