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補助接地棒って、どこに打てばいいの?
端子は切り離すの?つないだままなの?
この記事の要点
接地抵抗の測定とは、接地極と大地の間の抵抗値を、補助の電極を打って測る作業のことです。
被測定接地極(E)と2本の補助接地極(P、C)を一直線に、E → P → Cの順で打ちます。Eを中心として両側に置く形は誤りとされています。
測定前には、接地端子箱内で機器側と接地極側の端子を切り離します。つないだままだと、別の経路を通った値が混ざるためです。
接地抵抗は1本の電極だけでは測れません。だから補助の電極を打ちます。
その置き方と、測る前の準備が論点になります。
接地抵抗は、接地極と大地の間にどれだけ電気が流れにくいかを表す値です。
ところが「大地」には端子がありません。電圧計や抵抗計をつなぐ相手が無いので、接地極1本だけでは測れません。
そこで、離れた場所に補助の電極を打ちます。
EとCの間に電流を流し、EとPの間に生じる電圧を測って、電圧を電流で割れば抵抗が出ます。この測り方を電圧降下法といいます。
3本の電極は、一直線に並べて打ちます。並べる順はEからPへ、そしてCへ、です。
Pが真ん中に来るのは、Eから流れ出した電流が広がりきった位置で電位を測るためです。Pが近すぎたり、Cの外側にあったりすると、測りたい抵抗とは別の電位を拾います。
正しい形も2年度で出ています。令和4年度 2級(後期)No.45の選択肢3は「測定用補助接地棒(P,C)は、被測定接地極(E)から直線状にP,Cの順に配置した」、令和6年度 2級(前期)No.43の選択肢4は「接地極Eの接地抵抗を測定するため、そこからS(P)電極、H(C)電極を一直線に打ち込み、接地抵抗計で測定した」で、どちらも正しい肢として置かれています。
一方、「測定用補助接地棒(P,C)は、被測定接地極(E)を中心として両側に配置した」は、平成28年度・平成30年度・令和2年度の3年度とも誤りとされました。
測る前の準備も、そのまま肢になります。
| 確認すること | なぜ必要か |
|---|---|
| 端子を切り離す | 接地端子箱内で機器側と接地極側を切り離します。つないだままだと、機器の先にある別の接地経路を通った値が混ざります |
| 電池の電圧 | 接地抵抗計は電池で電流を流します。電圧が下がっていると正しく測れません |
| 地電圧 | 大地にもともと電位差があると測定値に乗ります。小さいことを確認します |
| 検流計の読み | 検流計の指針が0を指したときのダイヤルの目盛りを読みます |
言い換えると、「機器につながったままでは測らない」ということです。
例えば、令和6年度2級(後期)No.43では「端子が接続されていることを確認した上で測定した」が、最も不適当な肢とされました。切り離す側が正しい向きです。
都市部では、地面がアスファルトやコンクリートで覆われていて棒を打てません。
その場合の代わりの手段も、正しい肢として置かれています。
いずれも「打てないから測らない」ではなく、大地と電気的につながる面をどう作るかという工夫です。
2級で4年度、ほぼ同じ4肢の組合せで出ています。引っかけは大きく2つです。
| 年度・級・問 | 誤りとされた記述 |
|---|---|
| 平成28年度 2級 学科No.50 | 補助接地棒(P,C)は、被測定接地極(E)を中心として両側に配置した ←② |
| 平成30年度 2級 学科(後期)No.50 | 同じ文(両側に配置) ←② |
| 令和2年度 2級 学科(後期)No.50 | 同じ文(両側に配置) ←② |
| 令和6年度 2級 第一次(後期)No.43 | 端子が接続されていることを確認した上で測定した ←① |
平成30年度の問題は「電圧降下式の接地抵抗計」、令和6年度は「電位差計式のものとする」という条件が付いていました。方式が指定されても、誤りにされた論点は同じ2つです。
端子は切り離す。両側に配置は誤りです。
混同しやすい語
E・P・C:Eが被測定接地極、PとCが測定用の補助接地極です。
接地端子箱と接地端子盤:出題では両方の書き方が使われています。どちらも測定前に端子を切り離す側が正しい肢です。
地電圧と電池の電圧:どちらも測定前に確認する項目として正しい側に置かれています。
測定前に、接地端子箱内の端子はどうするか?
機器側と接地極側の端子を切り離します。接続を確認して測定したという肢は誤りです。
補助接地極E・P・Cは、どのように並べて打つか?
一直線に、EからP、そしてCの順で打ちます。Pが中間、Cが最も遠い位置です。Eを中心として両側に配置したという肢は、3年度とも誤りとされています。
なぜ補助の電極が2本も必要なのか?
電流を流す相手(C)と、電位を測る相手(P)が別に要るためです。EとCの間に電流を流し、EとPの間の電圧を測って、電圧を電流で割ると抵抗が出ます。
補助接地棒を打込む場所がないときは、どうすると出題されているか?
補助接地網を使う方法と、商用電源のアース側を利用した2極法による簡易測定が、いずれも正しい側に置かれています。
参考資料
※ この記事の出題の確認日:2026年8月
まちがえやすいポイント
接地抵抗計は、接地抵抗を測る道具です。それ以外の測定に使ったと書いた肢が、別の問題で出ています。
「分電盤の分岐回路の絶縁を確認するため、接地抵抗計を使用した」は誤りです。絶縁抵抗を測るのは絶縁抵抗計です。同じ「抵抗」でも、測る相手が違います。
測定器の使い分けを問う問題では、検電器(充電の有無)、検相器(三相の相順)、クランプ式電流計(負荷電流)と並べて出されます。何を測る道具かを1つずつ結び付けておきます。