令和4年度 1級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.67は、接地抵抗試験に関する記述として、「電気設備の技術基準とその解釈」上、誤っているものを選ぶ問題です。
この問題は、その箇所が何種の接地工事かを分かっているかを問うものです。種類が決まれば、上限の抵抗値も決まります。
避雷器はA種なので、上限は10Ωです。
正解:選択肢4(避雷器の接地抵抗値30Ωを良とした記述)
> この論点をやさしく解説:接地抵抗値の判定とは?種別ごとの上限と500Ωの緩和を整理
> この論点をやさしく解説:接地工事の種別とは?A種・B種・C種・D種を施す箇所を整理
| 選択肢 | 箇所と測定値 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | 400V電動機の鉄台 10Ω | C種(10Ω以下)。良でよい |
| 2 | 単相3線式100/200V分電盤の外箱 30Ω | D種(100Ω以下)。良でよい |
| 3 | 特別高圧計器用変成器の二次側 10Ω | A種(10Ω以下)。良でよい |
| 4 | 特別高圧の電路の避雷器 30Ω | 誤り。A種なので10Ω以下 |
誤っているのは選択肢4です。
引っかけの核心は、4つとも「測った値が上限に近い数字」で並べてあり、種類を思い出さないと大小を比べられないところです。30Ωという値そのものは、D種なら問題ありません。
接地工事の種類と上限値は次のとおりです。
| 種類 | 接地抵抗値 | 主な箇所 |
|---|---|---|
| A種 | 10Ω以下 | 避雷器、高圧・特別高圧用機器の外箱、特別高圧計器用変成器の二次側 |
| C種 | 10Ω以下 | 300Vを超える低圧用機器の外箱 |
| D種 | 100Ω以下 | 300V以下の低圧用機器の外箱、高圧計器用変成器の二次側 |
選択肢1の400Vは300Vを超える低圧なのでC種、上限10Ω。ちょうど10Ωなので良です。選択肢2の100/200Vは300V以下なのでD種、上限100Ω。30Ωなら余裕があります。
選択肢3と選択肢4はどちらもA種で上限10Ωです。選択肢3は10Ωで収まり、選択肢4は30Ωで超えています。
計器用変成器は高圧ならD種、特別高圧ならA種と分かれます。令和6年度 No.34では「高圧計器用変成器の二次側電路」がA種を施す箇所として誤り肢に置かれました。
この問題は毎年のように出ますが、壊す場所を年度ごとに移しています。平成27年度・平成30年度・令和2年度のNo.76では、いずれも「特別高圧計器用変成器の二次側が20Ω」が誤り肢でした。令和4年度はそこを10Ωに直して正しい肢に戻し、代わりに避雷器を壊しています。令和6年度 No.64でも避雷器(20Ω)が誤り肢でした。
避雷器に施す接地工事の種類と接地抵抗値の上限は。
A種接地工事で、10Ω以下です。30Ωでは基準を満たしません。
使用電圧400Vの電動機の鉄台に施すのは何種の接地工事か。
C種接地工事です。300Vを超える低圧用の機械器具にあたり、接地抵抗値は10Ω以下です。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月