令和4年度 1級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.68は、高圧活線近接作業に用いる絶縁用保護具の定期自主検査を行ったとき、記録して3年間保存しなければならないものとして、「労働安全衛生法」上、定められていないものを選ぶ問題です。
この問題は、記録する事項が6つ決まっていることを分かっているかを問うものです。検査標章はそこに入っていません。
標章は機械に貼るもので、書類に書く事項ではありません。
正解:選択肢2(検査標章を貼り付けた年月)
| 選択肢 | 内容 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | 補修等の措置を講じたときは、その内容 | 定められている(第6号) |
| 2 | 検査標章を貼り付けた年月 | 定められていない |
| 3 | 検査を実施した者の氏名 | 定められている(第5号) |
| 4 | 検査方法 | 定められている(第2号) |
定められていないのは選択肢2です。
引っかけの核心は、検査標章という制度が実際にあり、しかも検査にまつわる言葉なので、記録する事項に見えてしまうところです。
労働安全衛生規則第351条第4項が定める記録事項は次の6つです。保存期間は3年間です。
| 号 | 記録する事項 |
|---|---|
| 1 | 検査年月日 |
| 2 | 検査方法 |
| 3 | 検査箇所 |
| 4 | 検査の結果 |
| 5 | 検査を実施した者の氏名 |
| 6 | 検査の結果に基づいて補修等の措置を講じたときは、その内容 |
検査標章が出てくるのは高所作業車などの特定自主検査のほうです。安衛則第194条の26第5項が「高所作業車の見やすい箇所に、特定自主検査を行った年月を明らかにすることができる検査標章をはり付けなければならない」と定めています。
つまり検査標章は機械に貼って外から分かるようにするもので、書類に書き残す事項ではありません。この違いが答えです。
同じ論点が3年度で出ています。平成28年度 No.77は高所作業車の記録として、令和4年度のこの問題と令和7年度 No.65は絶縁用保護具の記録として問われ、いずれも答えは「検査標章をはり付けた年月」でした。標章の制度がある高所作業車ですら、記録事項には入りません。
絶縁用保護具の定期自主検査そのものは6か月以内ごとに1回、絶縁性能について行います(安衛則第351条第1項)。検査で異常が見つかったときは、補修等の措置を講じるまで使ってはいけません。
絶縁用保護具の定期自主検査で記録し保存する期間はどれだけか。
3年間です。記録する事項は検査年月日、検査方法、検査箇所、検査の結果、検査を実施した者の氏名、補修等の措置を講じたときはその内容の6つです。
検査標章はどんな場面で出てくるものか。
高所作業車などの特定自主検査です。検査を行った年月が分かるように機械の見やすい箇所へ貼ります。記録する事項とは別のものです。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月