令和4年度 1級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.48は、空気調和設備に関する記述として、最も不適当なものを選ぶ問題です。
この問題は、ペリメータ部のファンコイルユニットが何を受け持つかを分かっているかを問うものです。窓際から入ってくる熱を処理するので、主に温度制御です。
湿度はダクト側が受け持ちます。
正解:選択肢3(主に湿度制御を行うとした記述)
| 選択肢 | 方式 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | 変風量単一ダクト方式 | 適当。給気温度一定で風量を変える |
| 2 | 定風量単一ダクト方式 | 適当。風量一定で給気温度を変える |
| 3 | ファンコイルユニット・ダクト併用方式 | 不適当。ペリメータでは主に温度制御 |
| 4 | パッケージ空調機方式 | 適当。全熱交換ユニットで外気を取り入れる |
最も不適当なのは選択肢3です。
引っかけの核心は、ペリメータ部にファンコイルユニットを置くという前半が正しいので、後半の受け持ちまで流して読んでしまうところです。ペリメータ部で問題になるのは温度です。
ペリメータ部とは建物の外周、窓際の帯状の範囲です。夏は日射で暑くなり、冬は窓から熱が逃げて寒くなります。
| 担当 | 受け持つ負荷 | 中身 |
|---|---|---|
| ファンコイルユニット (ペリメータ部) |
温度 | 窓から出入りする熱、日射の熱 |
| ダクト(中央の空調機) | 湿度・換気 | 外気の取り入れ、加湿・除湿 |
ファンコイルユニットは室内の空気を吸って冷温水コイルを通し、また室内へ戻すだけの機器です。外気を取り入れる経路がないので、湿度を作り込むことができません。
湿度と換気はダクト側が担います。この分担があるから併用方式と呼ばれます。窓際の急な熱変化には反応の速いファンコイルが、部屋全体の空気の質にはダクトが対応します。
選択肢1と2は、どちらも単一ダクト方式ですが変えるものが違います。
| 方式 | 給気温度 | 風量 |
|---|---|---|
| 変風量(VAV) | 一定 | VAVユニットで変える |
| 定風量(CAV) | 温度調節器で変える | 一定 |
名前のとおり、変風量は風量を変え、定風量は風量を固定して温度を変えます。変風量のほうが送風機の動力を減らせるので省エネになります。
選択肢4のパッケージ空調機は、機器ごとに冷媒回路を持つ形です。外気を取り入れる仕組みが本体に無いので、全熱交換ユニットなどを別に組み合わせます。
ペリメータ部のファンコイルユニットが主に受け持つのは何か。
温度です。窓から出入りする熱や日射による熱負荷を処理します。湿度と換気はダクト側が担います。
変風量単一ダクト方式は何を一定にするか。
給気温度です。風量をVAVユニットで変えて負荷に合わせます。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月