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令和4年度 1級電気工事施工管理技士 No.15を解説、誘導は磁界・誘電は電界

令和4年度 1級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.15は、電気加熱の方式に関する記述の空欄に当てはまる用語の組合せを選ぶ問題です。「誘導加熱は、交番[ア]中において、導電性の被熱物に生じる渦電流損や、磁性材料の場合に生じるヒステリシス損により加熱するもので、[イ]などに利用されている」という文章です。

この問題のポイント

この問題は、誘導加熱と誘電加熱の区別を分かっているかを問うものです。誘導は磁界、誘電は電界です

名前の1文字で分かれます。

正解:選択肢4(ア=磁界、イ=IH調理器)

> この論点をやさしく解説:誘導加熱と誘電加熱の違いは?IH調理器と電子レンジで見分ける方法を整理

各選択肢の正誤

選択肢 解説
1 電界 電子レンジ どちらも誘電加熱の側
2 電界 IH調理器 アが違う
3 磁界 電子レンジ イが違う
4 磁界 IH調理器 正しい

適当なのは選択肢4です。

選択肢4のポイント(ここが答え)

引っかけの核心は、電子レンジもIH調理器も台所で使う加熱器なので、どちらでも当てはまりそうに見えるところです。2つはまったく別の原理です。

問題文に答えが書いてあります。渦電流損とヒステリシス損はどちらも磁界が引き起こす損失です。渦電流は磁束の変化から生まれ、ヒステリシス損は磁性材料の磁化の向きが反転するときに出ます。

方式 使うもの 熱になる仕組み
誘導加熱 交番磁界 渦電流損・ヒステリシス損 IH調理器、金属の焼入れ
誘電加熱 高周波電界 誘電体損 電子レンジ、木材の乾燥
抵抗加熱 電流 ジュール熱 電気ストーブ、電気炉
赤外線加熱 赤外線 放射の吸収 塗装の乾燥

誘電加熱については令和7年度 2級 No.10(公表正答1)が平行平板電極間に被加熱物を置いて、この電極間に加える高周波電界によって加熱する方式と書いています。答えは誘電加熱でした。

2つを並べると電極ではさむのが誘電加熱、コイルで磁界をかけるのが誘導加熱という違いが見えます。

IH調理器では、天板の下のコイルに高周波電流を流します。鍋の底に渦電流が流れ、鍋自体が発熱します。天板は熱くならず、鍋だけが熱くなります。

導電性でない土鍋やガラス鍋が使えないのは、渦電流が流れないからです。鉄やステンレスなど磁性のある金属だと、ヒステリシス損も加わって効率が上がります。

電子レンジはマイクロ波で水分子を振動させます。熱くなるのは食品そのもので、容器はほとんど温まりません。原理が違うので、金属を入れると火花が出ます。

覚え方

  • 加熱=磁界。誘加熱=電界。名前の1文字で分かれる
  • 渦電流損とヒステリシス損が出てきたら磁界=誘導加熱
  • IH調理器は誘導加熱、電子レンジは誘電加熱

理解度チェック

Q.

誘導加熱と誘電加熱は何が違うか。

誘導加熱は交番磁界で渦電流損とヒステリシス損により加熱し、誘電加熱は高周波電界で誘電体損により加熱します。

Q.

IH調理器で土鍋が使えないのはなぜか。

導電性がなく渦電流が流れないためです。誘導加熱は被熱物が導電性であることが前提になります。

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参考資料

  • 一般財団法人 建設業振興基金「令和4年度 1級電気工事施工管理技術検定 第一次検定問題(午前の部)」「同 正答肢」
  • 同「令和7年度 2級電気工事施工管理技術検定 第一次検定問題」No.10、「同 正答肢」
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