令和4年度 1級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.6は、定格電圧6,600Vの同期発電機を定格力率における定格出力から無負荷にしたとき、端子電圧が7,590Vになったときの電圧変動率を求める問題です。
この問題は、電圧変動率の分母がどちらかを分かっているかを問うものです。分母は定格電圧です。
無負荷電圧で割ると値が変わります。
正解:選択肢3(15.0%)
| 選択肢 | 値 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | 8.7% | 6,600÷7,590=0.870の数字の並び |
| 2 | 13.0% | 990÷7,590の値。分母を無負荷電圧にしている |
| 3 | 15.0% | 正しい。990÷6,600 |
| 4 | 26.0% | 13.0%の2倍 |
正しいのは選択肢3です。
電圧変動率は負荷を外したときに電圧がどれだけ跳ね上がるかを、定格電圧に対する割合で表したものです。
手順1|上がった分を出す
V0 − Vn = 7,590 − 6,600 = 990 V
手順2|定格電圧で割る
ε = (V0 − Vn) / Vn × 100
= 990 / 6,600 × 100 = 0.15 × 100 = 15.0 %
分母を無負荷電圧の7,590Vにすると 990÷7,590 = 13.0% となり、選択肢2に着いてしまいます。定格を基準にするという一点で分かれます。
定格を基準にするのは、機器の性能を定格という決められた条件で比べるためです。無負荷電圧は成り行きで決まる値なので、基準には使いません。
同じ型が平成29年度 1級 No.6(公表正答3)に出ています。そちらは同じ6,600Vで端子電圧が7,260Vでした。
| 出題 | 無負荷の端子電圧 | 電圧変動率 |
|---|---|---|
| 平成29年度 1級 No.6 | 7,260 V | 660 ÷ 6,600 = 10.0% |
| 令和4年度 1級 No.6 | 7,590 V | 990 ÷ 6,600 = 15.0% |
問題文の「励磁を調整することなく、回転速度は一定に保つ」という条件は、負荷を外したこと以外の要因を消すためのものです。界磁電流も回転数もそのままなので、電圧が上がった原因は負荷が無くなったことだけになります。
同期発電機で負荷を外すと電圧が上がるのは、電機子反作用と同期インピーダンスによる電圧降下が消えるからです。電圧変動率が小さい発電機ほど、負荷の増減に強いことになります。
電圧変動率の分母には何を使うか。
定格電圧です。無負荷電圧で割ると別の値になります。
同期発電機の負荷を外すと端子電圧が上がるのはなぜか。
電機子反作用と同期インピーダンスによる電圧降下が無くなるためです。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月