平成30年度 地質調査技士 土壌・地下水汚染部門 No.30を解説、硝酸性窒素
平成30年度 地質調査技士資格検定試験 土壌・地下水汚染部門 No.30は、硝酸性窒素および亜硝酸性窒素に関する問題です。この問題では、4つの記述のうち最も不適当なものを1つ選びます。
この問題のポイント
硝酸性窒素・亜硝酸性窒素は、肥料や家畜排せつ物などに由来する窒素が土壌中で変化してできるもので、地下水を汚染します。できかた・広がり方・原因・どの汚染問題かが問われます。
引っかけの核心は、土壌汚染か地下水汚染かです。硝酸性窒素等は地下水汚染の問題なのに、選択肢3は「土壌汚染問題が喫緊の課題」としています。
※ 問題文そのものは、一般社団法人 全国地質調査業協会連合会(全地連)が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢3(最も不適当な記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 記述の要旨 | 正誤 |
|---|---|---|
| 1 | 窒素肥料は微生物により、アンモニア性窒素・亜硝酸性窒素を経て硝酸性窒素に変化する | ○ |
| 2 | 水への溶解度が高く、土壌に保持されにくいため、汚染が広範囲に及ぶ場合がある | ○ |
| 3 | 環境基準項目の中で最も基準超過率が高く、土壌汚染問題が喫緊の課題となっている | ×(誤り) 正答。地下水汚染の問題 |
| 4 | 主な原因は、過剰な施肥、家畜排せつ物の不適正処理、生活排水の地下浸透 | ○ |
選択肢1・2・4は、硝酸性窒素等の性質や原因を正しく述べています。選択肢3だけが、どの汚染問題かを取り違えています。
選択肢3のポイント(ここが誤り)
硝酸性窒素・亜硝酸性窒素は水に溶けやすく、地下にしみ込んで地下水を汚染します。地下水の環境基準の項目の中で、最も基準超過率が高いのがこの硝酸性窒素等です。
選択肢3は「最も基準超過率が高く、土壌汚染問題が喫緊の課題」としていますが、硝酸性窒素等が喫緊なのは土壌汚染ではなく地下水汚染の問題です。
超過率が最も高いのも地下水の環境基準についてです。
「土壌汚染問題」という部分が誤りです。
選択肢3は、硝酸性窒素等の記述として最も不適当です。硝酸性窒素等は地下水汚染の問題(土壌汚染問題ではない)と押さえます。
覚え方
- 硝酸性窒素・亜硝酸性窒素は地下水汚染の問題で、地下水環境基準で最も超過率が高い
- 肥料の窒素が微生物でアンモニア性窒素→亜硝酸性窒素→硝酸性窒素に変化、水に溶けて広がる
- 原因は過剰施肥・家畜排せつ物・生活排水の地下浸透。「土壌汚染問題」は文脈違いの引っかけ
理解度チェック
問題:硝酸性窒素等は、環境基準項目の中で最も基準超過率が高く、土壌汚染問題が喫緊の課題となっている。
〇か×か。
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答え:×
硝酸性窒素等が喫緊なのは地下水汚染の問題です。地下水の環境基準で最も超過率が高い項目です。
問題:硝酸性窒素等の主な原因には、過剰な施肥や家畜排せつ物の不適正処理、生活排水の地下浸透がある。
〇か×か。
答えを見る
答え:〇
いずれも硝酸性窒素等による地下水汚染の主な原因です(選択肢4は正しい)。
出典・参考資料
- 一般社団法人 全国地質調査業協会連合会(全地連)「平成30年度 地質調査技士資格検定試験 土壌・地下水汚染部門 試験問題」
- 環境省「硝酸性窒素等による地下水汚染対策マニュアル」ほか(硝酸性窒素等は地下水汚濁に係る環境基準項目の中で最も超過率が高い。主な原因は過剰施肥・家畜排せつ物・生活排水の地下浸透)
※ 制度・数値は、最新の環境省資料で確認してください。
※ この記事の確認日:2026年7月