平成28年度 地質調査技士 土壌・地下水汚染部門 No.24を解説、第二種特定有害物質と自然由来
平成28年度 地質調査技士資格検定試験 土壌・地下水汚染部門 No.24は、第二種特定有害物質(重金属など)に関する問題です。この問題では、4つの記述のうち最も不適切なものを1つ選びます。
この問題のポイント
第二種特定有害物質は、砒素・鉛・ふっ素・六価クロム・カドミウム・シアンなどの重金属類等です。問われるのは、そのうちどれが自然由来で生じるかです。
引っかけの核心は、自然由来の汚染物質の顔ぶれです。自然由来で生じるのは砒素・鉛・ふっ素などで、選択肢1はここにシアンを混ぜています。
※ 問題文そのものは、一般社団法人 全国地質調査業協会連合会(全地連)が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢1(最も不適切な記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 記述の要旨 | 正誤 |
|---|---|---|
| 1 | 砒素・鉛・ふっ素・シアンは自然由来の汚染が生じる事例が多い | ×(誤り) 正答。シアンは人為由来 |
| 2 | 土壌汚染対策法には土壌溶出量基準と土壌含有量基準がある | ○ |
| 3 | 六価クロムは水に溶けやすく、地下水と共に移動しやすい | ○ |
| 4 | カドミウムは顔料・めっき・電池・合金などに使われる | ○ |
選択肢2・3・4は、第二種特定有害物質の性質を正しく述べています。選択肢1だけが、自然由来の物質にシアンを含めています。
選択肢1のポイント(ここが誤り)
自然由来で土壌汚染が生じる物質は、砒素・鉛・ふっ素・ほう素などの重金属類等です。もともと地質の中に含まれていて、基準を超えることがあります。
選択肢1は「砒素・鉛・ふっ素・シアン」を自然由来としていますが、シアン化合物は人為由来です。
シアン化合物は自然由来ではなく人為由来です。砒素・鉛・ふっ素は自然由来で生じますが、シアンはここに含めません。
「シアン」を自然由来に含めたのが誤りです。
六価クロムが水に溶けやすい(選択肢3)、カドミウムの用途(選択肢4)は正しい記述です。
選択肢1は、第二種特定有害物質の記述として最も不適切です。自然由来は砒素・鉛・ふっ素・ほう素など。シアン化合物は人為由来と押さえます。
覚え方
- 自然由来の土壌汚染は砒素・鉛・ふっ素・ほう素など。シアン化合物は人為由来
- 六価クロムは水に溶けやすく、地下水と共に移動しやすい
- 土壌汚染対策法には、土壌溶出量基準と土壌含有量基準がある
理解度チェック
問題:砒素・鉛・ふっ素・シアンは、いずれも自然由来の土壌汚染が生じる事例が多い物質である。
〇か×か。
答えを見る
答え:×
自然由来で生じるのは砒素・鉛・ふっ素などです。シアン化合物は人為由来で、自然由来には含めません。
問題:六価クロムは水に溶けやすく、地下水と共に移動しやすい特徴を持つ。
〇か×か。
答えを見る
答え:〇
六価クロムは水に溶けやすく、地下水と共に移動しやすい物質です(選択肢3は正しい)。
出典・参考資料
- 一般社団法人 全国地質調査業協会連合会(全地連)「平成28年度 地質調査技士資格検定試験 土壌・地下水汚染部門 試験問題」
- 環境省 土壌汚染対策法/DOWAエコジャーナル・業者解説(自然由来の土壌汚染は砒素・鉛・ふっ素・ほう素などの重金属類等。シアン化合物・第一種VOC・第三種農薬は人為由来)
※ 物質の分類は、最新の土壌汚染対策法で確認してください。
※ この記事の確認日:2026年7月