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令和4年度(後期)2級土木施工管理技士 No.5を解説、コンクリートに使用するセメント

令和4年度(2022年)2級土木施工管理技術検定 第一次検定(後期)No.5は、コンクリートに使用するセメントに関する問題です。4つの記述のうち、最も適当でないものを1つ選びます。

この問題のポイント

セメントの性質は、鉄筋を守る仕組みと結びついています。

問われるのは、セメントが酸性かアルカリ性かです。

引っかけは、その性質を逆にする形で作られています。

※ 問題文そのものは、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢1(最も適当でない記述)

各選択肢の正誤

選択肢正誤解説
⑴ セメントは、高い酸性を持っている×(誤り)セメントは強いアルカリ性を示す。この性質が鉄筋に不動態被膜をつくり腐食を防ぐ
⑵ セメントは、風化すると密度が小さくなる○(正しい)空気中の水分・二酸化炭素と反応し強度も落ちる
⑶ 早強ポルトランドセメントは、プレストレストコンクリート工事に適している○(正しい)早期に強度が出るため緊張作業を早く始められる
⑷ 中庸熱ポルトランドセメントは、ダム工事等のマスコンクリートに適している○(正しい)水和熱が低く温度ひび割れを抑える

選択肢1のポイント(ここが誤り)

セメントが水と反応してできる硬化体は、強いアルカリ性を示します。

このアルカリ性によって鉄筋の表面に不動態被膜がつくられ、鉄筋が錆びずに保たれます。

セメントは高い酸性でなく強いアルカリ性を持っており、⑴は性質が逆です

中性化は、この保護の仕組みが空気中の二酸化炭素で失われていく劣化現象です。セメントが酸性だとすると、中性化という言葉自体が成り立ちません。

⑵の風化、⑶の早強ポルトランドセメント、⑷の中庸熱ポルトランドセメントは、いずれも正しい記述です。

セメントの種類と向く工事

この問題に出たセメントを、特徴と向く工事で並べると次のとおりです。

種類特徴向く工事
普通ポルトランドセメント標準的な強度発現一般の土木構造物
早強ポルトランドセメント早期に強度が出るプレストレストコンクリート、寒中コンクリート、工期短縮
中庸熱ポルトランドセメント水和熱が低いダム等のマスコンクリート
混合セメント(高炉・フライアッシュ等)初期強度は低いが長期強度が伸びる海洋構造物、地下構造物

早く固めたいか、熱を抑えたいかで選び分けます。

覚え方

  • セメントは強いアルカリ性。この性質が鉄筋の不動態被膜をつくる
  • 風化すると密度が小さくなり強度も落ちる
  • 早強ポルトランドセメント=早期強度。プレストレストコンクリートに適する
  • 中庸熱ポルトランドセメント=水和熱が低い。マスコンクリートに適する

理解度チェック

問題:セメントは、高い酸性を持っている。

〇か×か。

答え:×

強いアルカリ性です。この性質が鉄筋を守っています。

問題:中庸熱ポルトランドセメントは、ダム工事等のマスコンクリートに適している。

〇か×か。

答え:

水和熱が低く、温度ひび割れを抑えられます。

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出典・参考資料

  • 一般財団法人 全国建設研修センター「令和4年度 2級土木施工管理技術検定 第一次検定(後期・種別:土木) 問題・正答肢」
  • セメントの種類と特徴:コンクリート標準示方書(土木学会)/JIS R 5210等

※ 問題文は転載していません。セメントの種類と特徴は標準的な内容で、最新の示方書・JISで確認してください。

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