ゼロから学ぶ土木施工管理|資格のT

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スランプ試験とは?コーンは高さ30cm、3層25回、0.5cm単位で測る

けんせつる

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コーンの高さって30cm?50cm?

ワーカビリティーとコンシステンシーの違いは?

この記事の要点

スランプ試験は、コンクリートのコンシステンシー(軟らかさ)を測る試験です。

  • スランプコーン=高さ30cm、上端内径10cm、下端内径20cm
  • ほぼ等しい量の3層に分けて詰め、各層を突き棒で25回ずつ一様に突く。
  • 測るのは引き上げた後の下がり量0.5cm単位で表示する。
  • ★スランプが示すのはコンシステンシーブリーディング量の指標ではありません

誤り肢は「高さ50cm」「2層」「平板からの高さ」。数値と対象をずらしてきます。

まず、器具と手順を数値ごと押さえます。

スランプ試験の手順と数値

スランプコーンの寸法とスランプ(模式図) 上端内径 10cm 下端内径 20cm 高さ 30cm 3層に分けて 各層 突き棒で25回 もとの高さ(30cm) ★スランプ =下がり量 0.5cm単位で表示
スランプコーンの寸法とスランプ(模式図)。
項目 数値・内容 出た誤り
スランプコーンの高さ 30cm(上端内径10cm・下端内径20cm) 50cm
詰め方 ほぼ等しい量の3層に分ける 2層
突き回数 各層を突き棒で25回ずつ一様に
測る対象 コーンを引き上げた後の下がり量 平板からの高さ
表示の単位 0.5cm単位

層に分けて突き固めるのは、コーンの内部まで均一に締め固めて空隙を残さないためです。一度に詰めると下のほうが締まりません。

スランプが示すのはコンシステンシー

コンシステンシーとは、変形又は流動に対する抵抗性のことです。平たく言えば軟らかさ・変形のしにくさで、主に水量で決まります。

「スランプは、ブリーディング量を示す指標の一つである」は誤りです。スランプが示すのはコンシステンシーであって、ブリーディング量ではありません。

フレッシュコンクリートの用語

まだ固まっていないコンクリートの性質は、名前と中身をすり替えて出題されます。

用語 定義
コンシステンシー 変形又は流動に対する抵抗性。スランプ試験で測る
ワーカビリティー 運搬から仕上げまでの一連の作業のしやすさ。材料分離を起こさずに作業が容易にできる程度
材料分離抵抗性 材料が分離することに対する抵抗性
ブリーディング 固体材料の沈降または分離によって、練混ぜ水の一部が遊離して上昇する現象
レイタンス コンクリート表面に水とともに浮かび上がって沈殿する物質

ワーカビリティーは、コンシステンシーと材料分離抵抗性を合わせた作業性です。ブリーディングを「運搬から仕上げまでの一連の作業のしやすさ」と書く肢が出ますが、それはワーカビリティーの定義です。

ブリーディングとレイタンスは地続き

この2つは順番につながっています

打込みが終わると、セメントや骨材の粒子が沈下し、その分の練混ぜ水が表面へ浮き上がります。これがブリーディングです。

浮き上がった水が乾いた後、水とともに運ばれた微細な粒子が表面にたまります。これがレイタンスで、脆弱な層になります。

レイタンスは強度や水密性に悪影響を及ぼします。「影響を及ぼさない微細な粒子」とする肢は誤りです。打継目では取り除く必要があります。

ブリーディングが多いと表面が弱くなり、打継ぎ部の不良やひび割れの原因になります。配合で単位水量を小さくするのは、これを抑えるためでもあります。

空気量

空気量は、コンクリート中に含まれる量が増すほど強度が低下します。

ただし、凍結融解作用を受ける場合はAE剤で微細な空気泡を連行して適切な空気量を確保します。強度と凍害対策のつり合いで決まる値です。

混同しやすい用語

コンシステンシー と ワーカビリティー

コンシステンシー変形又は流動に対する抵抗性=軟らかさで、スランプ試験で測る値です。ワーカビリティー運搬から仕上げまでの一連の作業のしやすさで、コンシステンシーと材料分離抵抗性を合わせたものです。ワーカビリティーのほうが広い概念で、スランプ試験だけでは測れません。

ブリーディング と レイタンス

起きる順番が違います。ブリーディングは打込み後に粒子が沈下し、練混ぜ水が表面へ浮き上がる現象レイタンスは、その水とともに運ばれた微細な粒子が表面にたまった脆弱な層です。レイタンスは強度や水密性に悪影響を及ぼすため、打継目では取り除きます。

過去問でどう問われたか

スランプ試験は2級で繰り返し出ます。引っかけは3型です。

  • 数値をずらす……コーンの高さ「50cm」、詰め方「2層」。
  • 測る対象を変える……「平板からの高さ」、スランプを「ブリーディング量の指標」。
  • 用語の定義をすり替える……ブリーディングにワーカビリティーの定義、レイタンスを「影響を及ぼさない」。
出題年度・級(問番)問われ方/引っかけ
令和5年度 2級前期(No.6)「ほぼ等しい量の2層に分けて詰める」→ 誤り。3層。30cm・25回・0.5cm単位は正しい ←①(正答2)
令和6年度 2級後期(No.11)「高さ50cmのコーン」「平板からの高さを測定」「ブリーディング量の指標」→ 3つとも誤り ←①②(正答2)
令和5年度 2級後期(No.7)ブリーディングを「運搬から仕上げまでの作業のしやすさ」→ 誤り。ワーカビリティーの定義 ←③(正答4)
平成26年度 2級(No.8)レイタンスを「強度や水密性に影響を及ぼさない」→ 誤り。悪影響を及ぼす ←③(正答3)

管理人からのコメント

数値は30・3・25・0.5の4つだけです。出題側もこれ以上いじりようがなく、変えてくるのは高さと層の数に集中しています。この2つを覚えるだけで正答率が上がります。

用語のほうは、ブリーディングとレイタンスの順番を押さえてください。水が上がる(ブリーディング)→ 微粒子がたまる(レイタンス)。この順番が頭に入っていれば、定義のすり替えに気づきます。レイタンスは打継目で取り除くものという点も、悪影響があることの裏返しです。

理解度チェック

問題:スランプ試験で、コンクリートは何層に分けて詰め、各層を何回突くか。

ほぼ等しい量の3層に分けて詰め、各層を突き棒で25回ずつ一様に突きます。層に分けるのは、コーンの内部まで均一に締め固めて空隙を残さないためです。スランプコーンは高さ30cm・上端内径10cm・下端内径20cmです。(令和5年度2級前期 No.6)

問題:スランプとして測るのは何か。何の指標か。

コーンを引き上げた後の下がり量を、0.5cm単位で表示します。「平板からの高さ」ではありません。スランプが示すのはコンシステンシー(変形又は流動に対する抵抗性=軟らかさ)で、ブリーディング量の指標ではありません。(令和6年度2級後期 No.11)

問題:ブリーディングとレイタンスの違いは。

ブリーディングは、固体材料の沈降または分離によって練混ぜ水の一部が遊離して上昇する現象です。レイタンスは、その水とともに表面に浮かび上がって沈殿する微細な物質で、強度や水密性に悪影響を及ぼすため打継目では取り除きます。「運搬から仕上げまでの作業のしやすさ」はワーカビリティーの定義です。(令和5年度2級後期 No.7、平成26年度2級 No.8)

まとめ

  • スランプコーン=高さ30cm・上端内径10cm・下端内径20cm。「50cm」は誤り。
  • ほぼ等しい量の3層に分けて詰め、各層を突き棒で25回。「2層」は誤り。
  • 測るのは引き上げ後の下がり量0.5cm単位。「平板からの高さ」は誤り。
  • ★スランプが示すのはコンシステンシー(変形又は流動に対する抵抗性)。ブリーディング量の指標ではない。
  • ワーカビリティー=運搬から仕上げまでの作業のしやすさ(コンシステンシー+材料分離抵抗性)。
  • ブリーディング=練混ぜ水が表面へ上昇。レイタンス=その後に表面へたまる微細な物質で、強度や水密性に悪影響。打継目では取り除く。
  • 空気量は増すほど強度が低下する。ただし凍害対策ではAE剤で適切な量を確保する。

合否の基準値はレディーミクストコンクリートの受入れ検査、スランプの決め方はコンクリートの配合で確認できます。

参考資料

  • JIS A 1101「コンクリートのスランプ試験方法」
  • 土木学会「コンクリート標準示方書 施工編」
  • 一般財団法人 全国建設研修センター 公表の第一次検定 問題・正答
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土木施工管理技士試験で過去に問われた用語・数値・施工手順を、官公庁の仕様書や日本道路協会の便覧に照らして整理しています。

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