作業環境測定士 独学ノート
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令和8年2月 作業環境測定士試験 労働衛生関係法令 問11を解説(作業環境評価基準・B測定の測定値)

令和8年2月の作業環境測定士試験 労働衛生関係法令 問11は、作業環境評価基準に関する問題です。5つの記述のうち、誤っているものを1つ選びます。

この問題のポイント

この問題は、A測定とB測定の結果から管理区分をどう決めるか、そしてB測定の測定値をどう求めるかを軸に問うものです。

あわせてC測定・D測定の判定や、石綿で評価対象となる繊維の太さも確認します。

引っかけの核心は、B測定の測定値を「2作業日それぞれの最大値の算術平均」だと取り違えるところにあります。

B測定は最も高濃度にばく露される場所をとらえる測定なので、平均ではなく最大値で評価します。

※ 問題文そのものは、公益財団法人 安全衛生技術試験協会が公表している試験問題で確認できます。

正解:選択肢2(誤っている記述)

各選択肢の正誤

選択肢正誤解説
1○(正しい)第1管理区分となるのは、A測定の第1評価値とB測定の測定値がともに管理濃度より小さい場合に限られるので正しい。
2×(誤り)2作業日のB測定で、1日目と2日目の最大値を算術平均するとしているのが誤り。B測定の測定値は最大値を用いる。
3○(正しい)C測定のみのとき、第2評価値が管理濃度を超えていれば第1評価値にかかわらず第3管理区分となるので正しい。
4○(正しい)C・D測定で、C測定の第1評価値が管理濃度以上かつ第2評価値が管理濃度以下、D測定値が管理濃度より小さいときは第2管理区分となるので正しい。
5○(正しい)石綿は5μm以上の繊維のみが作業環境評価の対象となるので正しい。

選択肢2のポイント(ここが誤り)

B測定は、有害物質の発生源に近接した場所で作業する労働者が、最も高い濃度にばく露される状態をとらえるための測定です。

ねらいは平均的な濃度の把握ではなく、ばく露の上限側を押さえることにあります。だからB測定の測定値には、得られた値のうちの最大値を用います。

選択肢2は、連続する2作業日それぞれで2以上の測定点でB測定を行った場面です。

これを「1日目の最大値と2日目の最大値を算術平均した値をB測定の測定値とする」としていますが、これが誤りです。

最大値どうしを平均してしまうと、最も高濃度の点が薄まり、ばく露を過小評価して危険側になります。

2日間で得た値のなかの最大値をそのままB測定の測定値とするのが正しい扱いです。

残る肢は、A測定の第1評価値とB測定値による管理区分の決め方(選択肢1・4)、C測定のみのときの第3管理区分の決まり方(選択肢3)、石綿で評価対象となる繊維の太さ(選択肢5)で、いずれも基準どおりの正しい記述です。

誤りはB測定の測定値の求め方の一点に絞られます。

覚え方

  • B測定の測定値=最大値(平均しない・複数日でも平均にしない)
  • B測定はばく露の上限側をつかむ測定/だから最も高い値で評価する
  • 第1管理区分=A測定の第1評価値とB測定値がともに管理濃度より小さいときだけ
  • 石綿の評価対象は5μm以上の繊維

理解度チェック

問題:2作業日にわたってB測定を行ったとき、1日目の最大値と2日目の最大値を平均した値をB測定の測定値とするか。

答えを見る

いいえ。B測定の測定値は最大値を用います。最大値どうしを平均すると最も高濃度の点が薄まり、ばく露を過小評価してしまいます。2日間で得た値のうちの最大値をそのまま測定値とします。

問題:A測定とB測定を行ったとき、第1管理区分になるのはどのような場合か。

答えを見る

A測定の第1評価値とB測定の測定値が、いずれも管理濃度より小さい場合に限られます。どちらか一方でも管理濃度以上であれば、第1管理区分にはなりません。

出典

  • 公益財団法人 安全衛生技術試験協会「作業環境測定士試験(労働衛生関係法令)令和8年2月」公表試験問題 問11・公表正答。
  • 作業環境評価基準(昭和63年労働省告示第79号)。B測定の測定値・管理区分の決定方法は同基準の本文で確認(e-Gov法令検索)。

この記事を書いた人

作業環境測定士 独学ノート 編集部

作業環境測定士試験を独学で受ける人のための学習ノートの編集部です。