令和7年2月の作業環境測定士試験 労働衛生一般 問13は、騒音に関する問題です。5つの記述のうち、誤っているものを1つ選びます。
この問題は、騒音の基本である音の周波数の範囲・聴覚の感度・騒音性難聴の現れ方・等価騒音レベル、そしてデシベル(dB)という単位の意味を横断的に問うものです。
引っかけの核心は、「0dB=音がまったくない無音の状態」と読み替えてしまうところにあります。
0dBは無音ではなく、人が聞き取れる最小の音圧を基準(ゼロ点)に置いた相対的な目盛りです。
※ 問題文そのものは、公益財団法人 安全衛生技術試験協会が公表している試験問題で確認できます。
正解:選択肢4(誤っている記述)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(正しい) | 人が聞き取れる音の周波数はおよそ20Hzから20000Hzで、それより低いものを超低周波音、高いものを超音波と呼ぶので正しい。 |
| 2 | ○(正しい) | 人の聴覚は2000〜4000Hz付近で最も鋭敏で、これより低くても高くても感度が下がるので正しい。 |
| 3 | ○(正しい) | 騒音性難聴は4000Hz付近から、加齢による難聴はより高音域から聴力が下がり始めるという現れ方の違いで正しい。 |
| 4 | ×(誤り) | 0dBを「音がまったくない無音」「無響室でのみ計測される値」とするのが誤り。0dBは基準音圧そのものを表す目盛りで、無音を意味しない。 |
| 5 | ○(正しい) | 等価騒音レベルは変動する騒音を同じエネルギーの定常騒音に置き換えて表した値で、時間平均騒音レベルとも呼ぶので正しい。 |
デシベル(dB)は、絶対量ではなくある基準値に対する比を対数で表した単位です。
騒音レベルでは、人が聞き取れる最小の音圧をゼロ点(基準音圧)に決め、これを0dBとしています。
つまり0dBは「測定対象の音圧が基準音圧と同じ大きさである」ことを表す目盛りであって、音がまったく存在しない無音の状態ではありません。
0dBの位置にも、人がやっと聞き取れる程度の音は存在します。
選択肢4は、この0dBを「音が全くない状態」「無響室でのみ計測される値」と説明していますが、ここが事実と食い違います。
基準音圧を0dBに置く考え方は、無響室かどうかとは関係なく単位の定義として決まっているもので、無響室は反響を抑えて測るための部屋にすぎません。
基準点の意味と、測定する部屋の話を混ぜてしまった点が誤りです。
問題:騒音レベルの0dBは、音がまったくない無音の状態を表しているか。
いいえ。0dBは無音ではなく、人が聞き取れる最小の音圧(基準音圧)をゼロ点に置いた目盛りです。0dBの位置にも、やっと聞き取れる程度の音は存在します。
問題:人の聴覚が最も鋭敏な周波数帯はどのあたりか。
およそ2000〜4000Hz付近です。これより低くても高くても感度は下がります。なお騒音性難聴は4000Hz付近から聴力が低下し始めるのが特徴です。
出典
※ 最終更新:2026年6月