令和7年2月の作業環境測定士試験 デザイン・サンプリング 問1は、空気中の有害物質の濃度や管理濃度を、どんな単位・形で表すかに関する問題です。
5つの記述のうち、誤っているものを1つ選びます。
この問題は、物質ごとに管理濃度の表し方が違うことを問うものです。
ガス状物質(有機溶剤)は体積分率(ppm)、粉じんは質量濃度(mg/m³)、繊維状の物質は繊維数濃度(本/cm³)と、対象によって使う物差しが変わります。
引っかけの核心は、粉じんの管理濃度を「粒子数濃度」と取り違えさせるところにあります。粒子(繊維)の数で表すのは別の物質の話です。
※ 問題文そのものは、公益財団法人 安全衛生技術試験協会が公表している試験問題で確認できます。
正解:選択肢4(誤っている記述)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(正しい) | 空気中の有害物質濃度を、通常25℃・1気圧の環境空気中濃度として表すのは正しい。 |
| 2 | ○(正しい) | 有機溶剤(ガス状)の管理濃度を体積分率(ppm)で示すのは正しい。 |
| 3 | ○(正しい) | 鉱物性粉じんの管理濃度が、遊離けい酸含有率が大きいほど小さい値になるのは正しい(けい肺リスクが高いほど厳しく管理)。 |
| 4 | ×(誤り) | 鉱物性粉じんの管理濃度を「粒子数濃度」とするのが誤り。正しくは質量濃度(mg/m³)で示される。 |
| 5 | ○(正しい) | リフラクトリーセラミックファイバーの濃度を繊維数濃度で表すのは正しい(繊維状物質は本数で測る)。 |
有害物質の濃度や管理濃度は、対象の形によって使う物差しが変わります。
鉱物性粉じんはこまかい粒の塊として空気中に漂うので、その量は空気1m³あたり何mgかという質量濃度(mg/m³)で表します。
粒子1個ずつの数を数えるわけではありません。
それを「粒子数濃度として示されている」とするのが誤りです。
粒子(繊維)の本数で濃度を表すのは、選択肢5のリフラクトリーセラミックファイバーのような繊維状物質の話で、こちらは繊維数濃度(1cm³あたりの繊維本数)で測ります。
粉じんは質量で、繊維は本数で、という対象ごとの物差しの違いを、わざと入れ替えて示したのがこの選択肢です。
問題:鉱物性粉じんの管理濃度は、粒子の数(粒子数濃度)で示されているか。
いいえ。鉱物性粉じんの管理濃度は質量濃度(mg/m³)で示されます。粒子や繊維の本数で表すのは、リフラクトリーセラミックファイバーのような繊維状物質です。
問題:有機溶剤の管理濃度は、どんな単位で示されるか。
体積分率、つまりppm(百万分率)で示されます。有機溶剤はガス状なので、空気に対する体積の割合で表すのが基本です。同じ管理濃度でも、粉じんは質量濃度(mg/m³)と物差しが変わります。
出典
※ 最終更新:2026年6月