令和5年8月の作業環境測定士試験 労働衛生一般 問2は、化学品の分類および表示に関する世界調和システム(GHS)に関する問題です。
5つの記述のうち、誤っているものを1つ選びます。
この問題は、GHSの基本のしくみを一通り問うものです。
危険有害性を物理化学的危険性・健康有害性・環境有害性の3つに分けて区分に分類すること、その結果をラベルとSDSで伝えること、絵表示が9種類あること、SDSが16項目であることなど、定番の数字と枠組みが並びます。
引っかけの核心は、ラベルに付ける注意喚起語の2語の対応にあります。「警告」と「危険」を逆に当てはめるのがこの問題の落とし穴です。
※ 問題文そのものは、公益財団法人 安全衛生技術試験協会が公表している試験問題で確認できます。
正解:選択肢3(誤っている記述)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(正しい) | 危険有害性を物理化学的危険性・健康有害性・環境有害性の3つに分け、定められた基準で区分に分類するとしており正しい。 |
| 2 | ○(正しい) | 分類した結果を伝える方法がラベルとSDSの2つだとしており正しい。 |
| 3 | ×(誤り) | 注意喚起語の対応が逆。重大な危険有害性には「危険」、重大性の低いものには「警告」を用いるのが正しい。 |
| 4 | ○(正しい) | ラベルに表示する絵表示が9種類あり、区分に応じて表示するとしており正しい。 |
| 5 | ○(正しい) | SDSに記載すべき事項が16項目で、定められた順に記載するとしており正しい。 |
注意喚起語は、ラベルを見た人に危険の度合いを一言で伝えるための言葉です。
GHSではこの語に「危険」と「警告」の2種類があり、どちらを使うかは危険有害性の重大さで決まります。
正しい対応は、重大な危険有害性には「危険」、それより重大性の低い危険有害性には「警告」です。
日常の感覚でも、より差し迫った状況を指す語が「危険」で、注意を促す段階が「警告」だと考えると整理しやすいところです。
選択肢3は、これを重大なものに「警告」、軽いものに「危険」と、2語を入れ替えて書いています。
語そのものは正しく挙げられているのに、重大さとの対応だけが逆になっている点が誤りです。
注意喚起語が2種類であること自体は正しいので、どちらが重い側かを取り違えさせるのがこの選択肢のねらいになります。
問題:GHSの注意喚起語のうち、より重大な危険有害性に用いるのは「警告」と「危険」のどちらか。
「危険」です。重大な危険有害性には「危険」、それより重大性の低いものには「警告」を用います。2語の重さの向きを取り違えると誤りになります。
問題:GHSで、ラベルに表示する絵表示の種類数と、SDSに記載すべき事項の項目数はそれぞれいくつか。
絵表示は9種類、SDSの記載事項は16項目です。SDSは定められた順に記載します。どちらも数字を入れ替える形で問われやすい部分です。
出典
※ 最終更新:2026年6月