令和8年度(前期)2級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.10は、単相誘導電動機の始動法に関する問題です。この問題では、4つの始動法のうち、最も不適当なものを選びます。
この問題は、単相の電動機をどうやって回し始めるかを問うものです。反発始動、分相始動、コンデンサ始動、スターデルタ始動の4つが並びます。
引っかけの核心は1点、その始動法が何相の電動機のものかです。始動法として実在するかどうかではなく、単相に使えるかを見ます。
※ 問題文そのものは、建設業振興基金が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢4(最も不適当な始動法)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(単相の始動法) | 整流子とブラシで反発力を使って回し始める |
| 2 | ○(単相の始動法) | 始動巻線を別に設け、主巻線と位相をずらす |
| 3 | ○(単相の始動法) | 始動巻線にコンデンサを入れ、位相差を大きくとる |
| 4 | ×(三相の始動法) | スターデルタは三相のかご形誘導電動機で使う |
1から3は単相で回転磁界を作る工夫で、選択肢4だけが三相の話です。
三相誘導電動機は、3つの巻線に位相の120度ずれた電流が流れるので、電源をつなぐだけで回転磁界ができて回り始めます。単相ではこれができず、磁界が往復するだけなので自力では回り始めません。
そこで単相では、回し始めるための工夫を入れます。分相始動は主巻線と別に始動巻線を置いて電流の位相をずらし、コンデンサ始動はその始動巻線にコンデンサを入れて位相差をさらに大きくします。反発始動は整流子とブラシを使い、反発力でトルクを出します。いずれも擬似的に回転磁界を作るのが狙いです。
いっぽうスターデルタ始動は、三相のかご形誘導電動機で使う方法です。始動時に巻線をY結線にして各相にかかる電圧を1/√3に下げ、始動電流を抑えます。回転を始めたらΔ結線に切り替えます。そもそも三相の結線を切り替える方法なので、単相には当てはまりません。
単相誘導電動機はなぜ始動の工夫が要るのか。
単相では回転磁界ができず、磁界が往復するだけなので自力で回り始められないためです。分相やコンデンサで位相差を作り、擬似的な回転磁界を起こします。
スターデルタ始動は何のために行うか。
三相かご形誘導電動機の始動電流を抑えるためです。始動時はY結線で各相の電圧を下げ、回り始めたらΔ結線に切り替えます。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月