令和6年度(後期)2級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.57は、建築物に関する記述として、建築基準法上、誤っているものを選ぶ問題です。
この問題は、避難のときに戸がどちらへ開くかを分かっているかを問うものです。逃げる人は外へ向かって押すので、戸は外開きにします。
内開きにすると、人が押し寄せたときに開かなくなります。
正解:選択肢3(客席からの出口の戸を内開き)
| 選択肢 | 内容 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | 共同住宅は特殊建築物 | 第2条第二号に挙がっている。正しい |
| 2 | 直接地上へ通じる出入口のある階=避難階 | 避難階の定義どおり。正しい |
| 3 | 客席からの出口を内開き | 内開きとしてはならない。誤り |
| 4 | 主要構造部の過半の修繕=大規模の修繕 | 第2条第十四号どおり。正しい |
誤っているのは選択肢3です。
引っかけの核心は、条文が「内開きとしてはならない」という禁止の形で書かれているところです。
建築基準法施行令 第118条(客席からの出口の戸)
劇場、映画館、演芸場、観覧場、公会堂又は集会場における客席からの出口の戸は、内開きとしてはならない。
集会場は、この条文に名前が挙がっています。したがって集会場の客席からの出口の戸を内開きにするのは違反です。
理由は避難の向きです。火災のときは大勢が同じ方向へ逃げます。戸が内側へ開く造りだと、人が戸に押し付けられて開けられなくなります。
この決まりは2か所に置かれています。
| 条文 | 対象になる戸 |
|---|---|
| 施行令 第118条 | 客席からの出口の戸 |
| 施行令 第125条第2項 | 客用に供する屋外への出口の戸 |
建物の中の戸も、外へ出る戸も、どちらも内開きにできません。
選択肢2の避難階は、直接地上へ通じる出入口のある階です。ふつうは1階ですが、斜面に建つ建物では2階が避難階になることもあります。階数で決まるのではなく、地上へ直接出られるかで決まります。
選択肢4の大規模の修繕は、主要構造部の一種以上について行う過半の修繕です。半分以下なら大規模の修繕にあたりません。同じ形で「大規模の模様替」も定義されています。
集会場の客席からの出口の戸を内開きにできるか。
できません。建築基準法施行令第118条で内開きとしてはならないと定められています。
避難階とはどの階か。
直接地上へ通じる出入口のある階です。階数で決まるものではありません。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月