令和5年度(前期)2級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.54は、建設工事の請負契約書に記載しなければならない事項として、建設業法上 定められていないものを選ぶ問題です。
この問題は、契約で決めることと、現場で決めることを分けられるかを問うものです。施工体制は契約書の記載事項に入っていません。
誰がどう作るかは請負人が決めることです。
正解:選択肢1(施工体制)
| 選択肢 | 項目 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | 施工体制 | 第19条第1項の16号に入っていない |
| 2 | 工事内容 | 第1号。いちばん最初に挙がっている |
| 3 | 契約に関する紛争の解決方法 | 第15号 |
| 4 | 請負代金の額 | 第2号 |
定められていないのは選択肢1です。
建設業法第19条第1項は、契約書に書く事項を16号まで挙げています。並んでいるのはお金と期日と、もめたときの取り決めです。
第19条第1項の主なもの
一 工事内容
二 請負代金の額
三 工事着手の時期及び工事完成の時期
七 天災その他不可抗力による工期の変更・損害の負担
九 第三者が損害を受けた場合の賠償金の負担
十四 債務の不履行の場合における遅延利息・違約金
十五 契約に関する紛争の解決方法
この並びに施工体制はありません。どんな体制で作るかは、請け負った側が決めることだからです。
契約書に書くのは、当事者の間で食い違いが起きうることです。
| 決めごと | どこで決まるか | 中身 |
|---|---|---|
| 請負契約書 | 注文者と請負人 | 工事内容・代金・工期・リスクの分担 |
| 施工体制台帳 | 請負人が作る | 下請の構成、各社の技術者名など |
施工体制は施工体制台帳という別の書類で扱われます。契約書とは目的も作る人も違います。
第19条には第2項もあります。
建設業法 第19条第2項
請負契約の当事者は、請負契約の内容で前項に掲げる事項に該当するものを変更するときは、その変更の内容を書面に記載し、署名又は記名押印をして相互に交付しなければならない。
最初に結ぶときだけでなく、変更するときも書面が要ります。口頭での変更は認められません。
第15号の「紛争の解決方法」があるのは、もめてから決めるのでは遅いからです。あらかじめ話し合いの場を決めておきます。
施工体制はどの書類で扱うか。
施工体制台帳です。下請の構成や各社の技術者名を記載するもので、請負人が作成します。契約書の記載事項ではありません。
契約の内容を変更するときはどうするか。
変更の内容を書面に記載し、署名または記名押印をして相互に交付します。口頭での変更は認められません。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月