令和5年度(前期)2級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.6は、巻数比aが20の理想変圧器の一次側に交流電圧2 000 Vを加えたとき、一次電流I1の値を求める問題です。二次側の抵抗Rは5 Ωです。
この問題は、電圧と電流で巻数比の効き方が逆になることを分かっているかを問うものです。電圧は巻数比で割り、電流は巻数比で割ったあと、さらに割ります。
順番に二次側から戻れば迷いません。
※ 問題の図そのものは、建設業振興基金が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢1(1 A)
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 巻数比 a | 20 |
| 一次電圧 V | 2 000 V |
| 二次側の抵抗 R | 5 Ω |
選択肢は 1 A・3 A・5 A・10 A の4つです。
理想変圧器では、一次と二次の関係が次のようになります。
巻数比 a = N1 ÷ N2 のとき
電圧 V1 ÷ V2 = a (一次のほうが a 倍 高い)
電流 I1 ÷ I2 = 1 ÷ a (一次のほうが a 分の1)
電圧を上げれば電流は下がります。理想変圧器では入る電力と出る電力が等しいので、片方が上がればもう片方は下がります。
この式を使って、二次側から順に求めます。
① 二次電圧
V2 = 2 000 ÷ 20 = 100 V
② 二次電流(抵抗5Ωにかかる)
I2 = 100 ÷ 5 = 20 A
③ 一次電流
I1 = 20 ÷ 20 = 1 A
答えは1 Aです。
電力でも検算できます。理想変圧器なので一次と二次で電力は同じです。
二次側の電力 = 100 V × 20 A = 2 000 W
一次側の電力 = 2 000 V × 1 A = 2 000 W → 一致
この一致を見るのがいちばん速い検算です。答えの候補を入れて電力が合わなければ、その値は違います。
インピーダンスを一次側に換算する方法もあります。
一次側から見た抵抗 = a² × R = 20² × 5 = 2 000 Ω
I1 = 2 000 V ÷ 2 000 Ω = 1 A
インピーダンスは巻数比の2乗で換算します。電圧や電流と効き方が違うので、分けて覚えます。
理想変圧器で、電圧と電流はそれぞれ巻数比でどう効くか。
電圧は一次が二次のa倍、電流は一次が二次のa分の1です。電力が変わらないので、逆向きに効きます。
二次側の抵抗を一次側から見ると何倍になるか。
a²倍です。この問題ではa=20なので、5Ωが2 000Ωに見えます。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月