令和5年度(前期)2級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.2は、無限に長い直線状導体に電流Iが流れているとき、点Pにおける磁界の向きと大きさの組合せとして適当なものを選ぶ問題です。
この問題は、直線電流がつくる磁界の式と向きを両方おさえているかを問うものです。距離rは2乗になりません。
向きは右ねじの法則で決まります。
※ 問題の図そのものは、建設業振興基金が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢3(向き=イ/大きさ=I÷2πr)
| 選択肢 | 向き | 大きさ | 解説 |
|---|---|---|---|
| 1 | ア | I÷2πr | 大きさは合うが向きが逆 |
| 2 | ア | I÷2πr² | どちらも違う |
| 3 | イ | I÷2πr | 向きも大きさも合う |
| 4 | イ | I÷2πr² | 向きは合うが大きさが違う |
適当なのは選択肢3です。
無限に長い直線状導体から距離r離れた点の磁界の大きさは、次の式です。
H = I ÷ (2πr) 〔A/m〕
I:電流〔A〕 r:導体の中心からの距離〔m〕
分母は2πrで、これは半径rの円周の長さです。電流Iが円周の長さで割られている、という形になっています。
rが2乗になる式は、点磁極や点電荷がつくる場のほうです。直線電流では2乗になりません。ここが選択肢2・4との分かれ目です。
向きはアンペアの右ねじの法則で決まります。
アンペアの右ねじの法則
右ねじの進む向きを電流の向きに合わせると、
ねじを回す向きが磁界の向きになる
この問題では電流が上向きなので、磁界は導体を軸にして上から見て時計回りにできます。点Pはその円周上にあるので、磁界は円の接線方向を向きます。
アとイは同じ接線上で互いに逆向きに描かれています。上から見て時計回りになるほうがイです。
数字を入れて確かめると、式の形がつかめます。
| 電流 I | 距離 r | 磁界 H |
|---|---|---|
| 10 A | 1 m | 約1.59 A/m |
| 10 A | 2 m | 約0.80 A/m |
距離が2倍になると磁界は2分の1です。4分の1ではありません。
直線電流の磁界の式で、分母の2πrは何を表すか。
半径rの円周の長さです。電流Iを円周の長さで割った形になっています。
磁界の向きはどう決めるか。
アンペアの右ねじの法則です。右ねじの進む向きを電流の向きに合わせたとき、ねじを回す向きが磁界の向きになります。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月