令和5年度(後期)2級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.47は、高さが5m以上の移動式足場(ローリングタワー)の設置及び使用に関する記述として、最も不適当なものを選ぶ問題です。
この問題は、高さ5m以上の足場には資格者が要ることを分かっているかを問うものです。引っかけの核心は、技能講習を受けた作業主任者を、資格の要らない作業指揮者に置き換えている点にあります。
高さ5m以上の足場の組立てには、足場の組立て等作業主任者を選任します。
正解:選択肢1
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | 不適当 | 選任するのは足場の組立て等作業主任者。技能講習の修了者から選ぶ |
| 2 | 適当 | 人が乗ったまま動かすと転倒や墜落につながるので禁止する |
| 3 | 適当 | 手すり90cmと中さんは、必要な高さを満たしている |
| 4 | 適当 | 床材間の隙間は3cm以下と定められている |
最も不適当なのは選択肢1です。
作業主任者と作業指揮者は、名前が似ていますが選び方が違います。
| 項目 | 作業主任者 | 作業指揮者 |
|---|---|---|
| 選ぶ相手 | 技能講習の修了者など | 資格の定めなし |
| 対象 | 法令で定めた危険な作業 | それ以外で指揮が要る作業 |
| 足場の場合 | 5m以上で必要 | — |
足場の組立て等作業主任者が要る作業は、つり足場・張出し足場・高さ5m以上の足場の組立て、解体、変更です。
高さで変わるもの
高さ2m以上 → 作業床が要る(墜落防止)
↓
高さ5m以上 → さらに作業主任者が要る
↓
高さが増すほど、落ちたときの被害が大きくなる
移動式足場も足場の一種なので、高さが5m以上なら同じ扱いになります。「移動式だから軽い規制でよい」ということはありません。
選択肢2の移動禁止は、移動式足場ならではの注意です。
人を乗せたまま動かすと
車輪が段差や電線に引っかかる
↓
塔全体が急に傾く
↓
上にいる人は体勢を保てない
↓
墜落する。足場ごと倒れることもある
動かすときは人を降ろし、移動が終わったら車輪を固定してから登ります。
選択肢4の3cm以下は、工具などが落ちないための寸法です。床材の幅は40cm以上、床材と建地の隙間は12cm未満と、それぞれ数値が決まっています。
足場の組立て等作業主任者が必要になる作業は何か。
つり足場、張出し足場、または高さ5m以上の構造の足場の組立て、解体、変更の作業です。技能講習を修了した者から選任します。
作業床の床材間の隙間はいくつ以下か。
3cm以下です。あわせて床材の幅は40cm以上、床材と建地との隙間は12cm未満と定められています(つり足場を除く)。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月