令和5年度(後期)2級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.4は、内部抵抗0.04 Ω・定格電流10 Aの電流計を50 Aまで測定範囲を拡大するときの回路として、正しいものを選ぶ問題です。
この問題は、つなぎ方と抵抗値の2つを同時に決められるかを問うものです。分流器は並列につなぎます。
抵抗値は0.01 Ωです。
※ 問題の図そのものは、建設業振興基金が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢2(0.01 Ωを並列)
| 選択肢 | 抵抗値 | つなぎ方 | 解説 |
|---|---|---|---|
| 1 | 0.05 Ω | 並列 | つなぎ方は合うが値が違う |
| 2 | 0.01 Ω | 並列 | 値もつなぎ方も合う |
| 3 | 0.05 Ω | 直列 | どちらも違う |
| 4 | 0.01 Ω | 直列 | 値は合うがつなぎ方が違う |
正しいのは選択肢2です。
電流計に流せる電流は決まっています。それより大きい電流を測るには、余った分を別の道へ逃がします。
分流器のはたらき
50 Aのうち → 電流計に10 A
→ 分流器に40 A
↓
電流計は10 Aまでしか流れないので壊れない
分けるには並列につなぐしかありません。直列だと同じ電流が流れて分けられません。
次に抵抗値を求めます。倍率から出す式があります。
倍率 m = 50 ÷ 10 = 5
分流器の抵抗
Rs = ra ÷ (m − 1)
= 0.04 ÷ (5 − 1)
= 0.04 ÷ 4 = 0.01 Ω
式を覚えていなくても、並列では電圧が同じという関係から出せます。
並列なので電圧が等しい
電流計にかかる電圧 = 10 A × 0.04 Ω = 0.4 V
分流器にかかる電圧 = 40 A × Rs
↓
40 × Rs = 0.4 → Rs = 0.01 Ω
電流の比が10:40 = 1:4なので、抵抗の比は逆の4:1になります。0.04の4分の1で0.01です。
直列につなぐのは、電圧計の測定範囲を広げるときです。
| 計器 | 使う抵抗 | つなぎ方 | 抵抗の求め方 |
|---|---|---|---|
| 電流計 | 分流器 | 並列 | ra ÷ (m − 1) |
| 電圧計 | 倍率器 | 直列 | rv × (m − 1) |
2つはつなぎ方も式も逆です。電流は分けるので並列、電圧は分けるので直列と覚えます。
選択肢1の0.05 Ωは内部抵抗より大きい値です。これでは分流器のほうに電流が流れにくく、電流計を守れません。
分流器を並列につなぐのはなぜか。
電流を分けるためです。直列だと同じ電流が流れるので分けられません。並列にすることで、余った電流を分流器へ逃がせます。
式を忘れたとき、分流器の抵抗はどう求めるか。
並列なので両方にかかる電圧が等しいことを使います。電流計側が10A×0.04Ω=0.4V、分流器側が40A×Rsなので、Rs=0.01Ωと出せます。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月