令和5年度(後期)2級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.3は、A−B間の合成抵抗がスイッチSを開閉しても変わらないときの抵抗Rの値を求める問題です。
この問題は、ブリッジ回路の平衡条件に気づけるかを問うものです。平衡していればスイッチに電流が流れないので、開いても閉じても同じです。
2つの比を等しくします。
※ 問題の図そのものは、建設業振興基金が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢1(2 Ω)
| 枝 | A側の抵抗 | B側の抵抗 |
|---|---|---|
| 上の枝 | 6 Ω | 4 Ω |
| 下の枝 | 3 Ω | R |
スイッチSは、上下の枝の中点どうしをつないでいます。選択肢は 2 Ω・5 Ω・7 Ω・12 Ω の4つです。
この回路はブリッジの形をしています。スイッチSがブリッジの橋にあたります。
橋に電流が流れなければ、つないでも切っても回路は同じです。
ブリッジの平衡条件
上の枝のA側 ÷ 下の枝のA側 = 上の枝のB側 ÷ 下の枝のB側
6 ÷ 3 = 4 ÷ R
2 = 4 ÷ R
R = 2 Ω
たすきに掛けた形で覚えることもできます。
6 × R = 3 × 4
6R = 12
R = 2 Ω
答えが正しいか、実際に開いた場合と閉じた場合の合成抵抗を出して確かめます。
スイッチを開いたとき
上の枝 = 6 + 4 = 10 Ω
下の枝 = 3 + 2 = 5 Ω
並列 = 10 × 5 ÷ (10 + 5) = 50 ÷ 15 = 10/3 Ω
スイッチを閉じたとき
A側 = 6と3の並列 = 6 × 3 ÷ 9 = 2 Ω
B側 = 4と2の並列 = 4 × 2 ÷ 6 = 4/3 Ω
合計 = 2 + 4/3 = 10/3 Ω
どちらも10/3 Ωで一致しました。R=2 Ωで正しいと確かめられます。
ほかの値だとどうなるかも見ておきます。
| R | 開いたとき | 閉じたとき | 判定 |
|---|---|---|---|
| 2 Ω | 約3.33 Ω | 約3.33 Ω | 一致 |
| 5 Ω | 約4.44 Ω | 約4.22 Ω | 合わない |
| 7 Ω | 5 Ω | 約4.55 Ω | 合わない |
| 12 Ω | 6 Ω | 5 Ω | 合わない |
平衡していないと、閉じたときのほうが抵抗が小さくなります。橋に電流が流れる道が増えるからです。
ブリッジが平衡しているとき、橋の部分はどうなっているか。
両端の電位が等しく、電流が流れません。だからつないでも切っても回路全体は変わりません。
平衡していない場合、スイッチを閉じると合成抵抗はどうなるか。
小さくなります。橋を通る電流の道が増えるためです。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月