令和5年度(後期)2級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.2は、真空中に2つの点電荷をr〔m〕隔てて置いたとき、電荷の間に働く静電力Fの大きさを表す式として正しいものを選ぶ問題です。
この問題は、4πε0r²が分母に来ることを覚えているかを問うものです。分子に来ている式は形が違います。
距離は2乗です。
※ 問題の図そのものは、建設業振興基金が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢4(F=Q1Q2÷4πε0r²)
| 選択肢 | 式 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | 2πε0Q1Q2 ÷ r | 誘電率が分子。距離も1乗 |
| 2 | 4πε0Q1Q2 ÷ r² | 距離は2乗だが誘電率が分子にある |
| 3 | Q1Q2 ÷ 2πε0r | 分母の形が違い、距離も1乗 |
| 4 | Q1Q2 ÷ 4πε0r² | クーロンの法則そのもの |
正しいのは選択肢4です。
クーロンの法則は、2つの点電荷の間に働く力を表します。
F = Q1 Q2 ÷ (4 π ε0 r²) 〔N〕
Q1、Q2:点電荷〔C〕
r:2つの電荷の距離〔m〕
ε0:真空中の誘電率〔F/m〕
覚えどころは2つです。
| 項目 | 位置 | 意味 |
|---|---|---|
| 電荷 Q1Q2 | 分子 | 電荷が大きいほど力が強い |
| 距離 r² | 分母 | 離れるほど力が弱い。2乗で効く |
| 誘電率 ε0 | 分母 | 誘電率が大きいほど力が弱い |
誘電率が分母にあるのが選択肢1・2との分かれ目です。
誘電率が大きい物質のなかでは、力が弱くなります。電荷の影響が伝わりにくくなると考えると向きが分かります。
距離が2乗で効くのは、電気力線が広がっていくためです。
2乗になる理由
電荷から出た電気力線は球状に広がる
↓
半径rの球の表面積は4πr²
↓
同じ本数が広い面に散るので、密度はr²に反比例
式の分母にある4πr²が、まさに球の表面積です。ここを覚えておくと式を思い出せます。
距離が2倍になると、力は4分の1です。
| 距離 | 力の大きさ |
|---|---|
| r | F |
| 2r | F ÷ 4 |
| 3r | F ÷ 9 |
この問題では+Q1と−Q2なので、力の向きは引き合う向きです。問われているのは大きさだけなので、符号は式に出てきません。
なぜ距離の2乗に反比例するのか。
電荷から出た電気力線が球状に広がるからです。半径rの球の表面積は4πr²なので、同じ本数が広がるぶん密度がr²に反比例します。
距離が3倍になると力はどうなるか。
9分の1になります。距離の2乗に反比例するからです。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月