令和4年度(前期)2級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.48は、変電所の施工に関する記述として最も不適当なものを選ぶ問題です。
この問題は、埋込アンカと箱抜きアンカのどちらが強いかを分かっているかを問うものです。強度が大きいのは埋込アンカで、問題文はそこを逆にしています。
令和5年度(前期)の同じNo.48では、正しい向きのまま出ています。
正解:選択肢1
> この論点をやさしく解説:屋外変電所の施工とは?機器ごとの役割と据付けの順序を整理
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | 不適当 | 強度が大きいのは箱抜きアンカでなく埋込アンカ |
| 2 | 適当 | 遮断器の据付けは上部作業の終了後に行う |
| 3 | 適当 | 大きい端子の圧縮ではコンパウンドを充てんする |
| 4 | 適当 | 機器の据付け後に制御用ケーブルを接続する |
不適当なのは選択肢1です。
2つのアンカは、つくり方が違います。
| 種類 | つくり方 | 強度 |
|---|---|---|
| 埋込アンカ | 基礎のコンクリートを打つときにアンカボルトを一緒に埋め込む | 大きい |
| 箱抜きアンカ | 基礎に穴(箱抜き)を残しておき、後からボルトを入れてモルタルを詰める | 小さい |
埋込アンカは基礎と一体で固まるので、引き抜こうとする力に強く出ます。箱抜きアンカは後から詰めたモルタルと元のコンクリートの境目があるぶん弱くなります。そのかわり、据え付けるまで位置を調整できます。
大型機器を固定するのは埋込アンカです。問題文は2つの名前を入れ替えて「箱抜きアンカのほうが強い」という形にしてあります。
この点は、翌年の同じ番号で確かめられます。
令和5年度(前期)2級 No.48 肢4(正しい肢)
大型機器を基礎に固定する際に、箱抜きアンカより強度が大きい埋込アンカを使用した。
令和5年度(前期)No.48の正答は選択肢3で、この選択肢4は正しい肢として残されています。同じ文の名前の順だけが年度によって入れ替わっています。
ほかの3つを見ておきます。
選択肢2は施工の順序です。機器を先に据えると、上で架線工事をするときに工具や部材を落として機器を傷めるおそれがあります。上の作業を終えてから下に機器を据えます。
選択肢3のコンパウンドは、圧縮端子と電線の隙間に詰める充てん剤です。空気と水分が入るのを防いで、腐食と接触抵抗の増加を抑えます。サイズが大きいほど隙間も大きくなるので必要になります。
選択肢4は据付けの後にケーブルを接続する順序です。機器の位置が動く可能性がある段階でつなぐと、配線に無理な力がかかります。
埋込アンカと箱抜きアンカでは、どちらの強度が大きいか。
埋込アンカです。基礎のコンクリートを打つときに一緒に埋め込むので、基礎と一体になります。箱抜きアンカは後からモルタルを詰めるぶん弱くなります。
遮断器の据付けを架線工事の後に行うのはなぜか。
上部で作業しているあいだに工具や部材を落として、据え付けた機器を傷めるおそれがあるからです。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月