令和4年度(前期)2級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.23は、定格電流100Aの過電流遮断器で保護された低圧屋内幹線との分岐点から、分岐幹線の長さが8mの箇所に過電流遮断器を設ける場合の、分岐幹線の許容電流の最小値を求める問題です。
この問題は、分岐幹線の長さで求められる割合が変わることを分かっているかを問うものです。8m以下なら35%以上です。
幹線の遮断器の定格に、この割合を掛けます。
※ 問題の図そのものは、建設業振興基金が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢1(35A)
> この論点をやさしく解説:分岐回路の電線の太さは何で決まるのか?過電流遮断器の定格電流ごとの最小サイズ
| 選択肢 | 値 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | 35A | 100A × 35% = 35A |
| 2 | 45A | 条文にない割合 |
| 3 | 55A | 長さの制限がない場合の割合(55%) |
| 4 | 65A | 条文にない割合 |
正しいのは選択肢1です。
引っかけの核心は、選択肢3の55Aが本物の割合から作られているところです。55%は条文に出てくる数字なので、覚えていても長さと結びつけていないと選べません。
分岐幹線は、長さが短いほど事故の起きる区間が短く、許容電流を小さくできます。長くなるほど太い電線が求められます。
| 分岐幹線の長さ | 必要な許容電流 | この問題では |
|---|---|---|
| 3m以下 | 制限なし | ― |
| 8m以下 | 幹線の遮断器の定格の35%以上 | 100A × 0.35 = 35A |
| 制限なし | 55%以上 | 100A × 0.55 = 55A |
設問は8mの箇所なので、真ん中の行を使います。
100A × 35% = 100 × 0.35 = 35A
3つの区切りは3m・8m・それ以上で、割合は制限なし・35%・55%と対応します。長さが延びるほど割合が上がる並びです。
同じ形の問題が繰り返し出ています。平成30年度(後期)No.23は同じ定格100Aで長さが5mのとき、答えは同じ35Aでした。5mも8m以下なので同じ行を使います。
令和2年度(後期)No.23は定格200Aで、答えは70A。200 × 0.35 = 70で、こちらも35%の行です。定格が変わっても割合の考え方は同じです。
この決まりがあるのは、分岐した先に遮断器を置くまでの区間が無保護になるからです。短ければ事故の確率が低いので細い電線を認め、長くなるほど電線自身の耐える力を求めます。
分岐幹線の長さが8m以下のとき、必要な許容電流はいくらか。
幹線を保護する過電流遮断器の定格電流の35%以上です。定格100Aなら35Aになります。
長さの制限を受けないようにするには、許容電流をどれだけにするか。
幹線を保護する過電流遮断器の定格電流の55%以上です。3m以下なら逆に制限がありません。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月