令和4年度(前期)2級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.6は、変圧器油に要求される特性として、不適当なものを選ぶ問題です。
この問題は、引火点が高いほうがよいか低いほうがよいかを分かっているかを問うものです。油ですから、燃えにくいほうが安全です。
他の3つが「大きい」「低い」と並ぶので、向きを取り違えやすくなっています。
正解:選択肢4(引火点が低いこと)
| 選択肢 | 内容 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | 絶縁耐力が大きい | 適当。絶縁が本来の役目 |
| 2 | 冷却作用が大きい | 適当。熱を運ぶのも役目 |
| 3 | 凝固点が低い | 適当。寒くても固まらない |
| 4 | 引火点が低い | 不適当。引火点は高いこと |
不適当なのは選択肢4です。
引っかけの核心は、選択肢3の凝固点が「低い」で正しいところです。直前に「低い」が正解として置かれているので、次も低いでよさそうに見えます。
2つは別の話です。凝固点は固まる温度、引火点は燃え出す温度で、望ましい向きが逆になります。
| 性質 | 望ましい向き | 理由 |
|---|---|---|
| 凝固点 | 低い | 寒い場所でも固まらず、油が回る |
| 引火点 | 高い | 変圧器が熱を持っても燃え出さない |
| 粘度 | 低い | さらさらのほうが対流で熱を運べる |
変圧器油は絶縁と冷却の2つを兼ねています。巻線のすきまに入って絶縁し、同時に温まって上へ動くことで熱を外へ運びます。
選択肢2の冷却作用が求められるのはこのためです。油が動いて熱を運ぶので、粘度が低いことも合わせて求められます。
引火点が低いと、変圧器の温度が上がったときに油そのものが火元になります。事故で内部にアークが出れば油は分解してガスになるので、燃えにくさは安全の要になります。
変圧器油の引火点と凝固点は、それぞれ高いほうがよいか低いほうがよいか。
引火点は高いほう、凝固点は低いほうがよいです。燃えにくく、寒くても固まらないことが求められます。
変圧器油の役目は何か。
絶縁と冷却の2つです。巻線のすきまを絶縁しながら、対流で熱を外へ運びます。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月