令和4年度(後期)2級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.46は、労働者の感電の危険を防止するための措置に関する記述として、労働安全衛生法上 不適当なものを選ぶ問題です。
この問題は、注意表示が物理的な防護の代わりにならないことを分かっているかを問うものです。見ても触れてしまう可能性は消えません。
選択肢4も「省略した」という形ですが、そちらは条文に定めがあります。
正解:選択肢1
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | 不適当 | 表示では保護具・防具を省略できない |
| 2 | 適当 | 手持型の電灯にはガードを取り付ける(第330条) |
| 3 | 適当 | 架空電線の移設は有効な措置 |
| 4 | 適当 | 立入禁止とした電気室では絶縁覆いを要しない |
不適当なのは選択肢1です。
低圧の充電電路に接触するおそれがある作業では、労働者に絶縁用保護具を着用させるか、充電電路に絶縁用防具を装着することが求められます。
絶縁用保護具 … 人が身につけるもの(絶縁手袋、絶縁衣など)
絶縁用防具 … 電路のほうに被せるもの(絶縁シート、防具管など)
どちらも電気を通さない物で人と充電部を隔てるという手段です。
「感電注意」の表示は、注意を促すだけで人と充電部の間に何も入りません。うっかり触れれば感電します。表示に置き換えることはできません。
ほかの3つを見ておきます。
選択肢2は安衛則第330条です。
労働安全衛生規則 第330条第1項
事業者は、移動電線に接続する手持型の電灯、仮設の配線又は移動電線に接続する架空つり下げ電灯等には、口金に接触することによる感電の危険及び電球の破損による危険を防止するため、ガードを取り付けなければならない。
手持ちの電灯は口金に手が触れやすく、ぶつけて電球を割ることもあるので、ガードで囲います。
選択肢3は移設です。充電された架空電線の近くで移動式クレーンを使うと、ブームが接近して感電や短絡が起きます。電線そのものを動かせば、危険の元がなくなります。
移設できない場合は、絶縁用防護具を装着する、監視人を置くといった別の措置をとります。
選択肢4は絶縁覆いの省略です。電気機械器具の充電部分には囲いや絶縁覆いを設けるのが原則ですが、電気取扱者以外の立入りを禁止した区画された場所では要しないとされています。
選択肢1と4はどちらも「省略した」という形ですが、4は条文に定めがあり、1は無いという違いがあります。省略という言葉だけで判断せず、根拠があるかを見ます。
絶縁用保護具と絶縁用防具の違いは。
絶縁用保護具は人が身につけるもの(絶縁手袋など)、絶縁用防具は充電電路のほうに被せるもの(絶縁シートなど)です。
手持型の電灯にガードを付けるのはなぜか。
口金に触れることによる感電と、電球の破損による危険を防ぐためです。安衛則第330条で義務づけられています。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月