令和4年度(後期)2級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.3は、Y結線の三相負荷に三相交流電源をつないだときに流れる電流Iを求める問題です。
この問題は、Y結線では抵抗にかかる電圧が線間電圧の1/√3になることを分かっているかを問うものです。200Vを20Ωで割ると誤りになります。
選択肢には√3を掛けたものと割ったものが両方並んでいます。
※ 問題の図そのものは、建設業振興基金が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢1(10/√3 A)
| 選択肢 | 値 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | 10/√3 A | 相電圧200/√3を20Ωで割った値 |
| 2 | 20/√3 A | 正解の2倍。抵抗を10Ωで計算した値 |
| 3 | 10√3 A | Δ結線として解いた値。√3の向きが逆 |
| 4 | 20√3 A | さらに2倍にした値 |
正しいのは選択肢1です。
図の負荷は3つの20Ωが1点で結ばれたY結線です。電源は線間200Vの三相交流です。
ここで気をつけるのは、200Vは線と線の間の電圧であって、抵抗1本にかかる電圧ではないことです。
手順1 相電圧を出す
Y結線では
相電圧 = 線間電圧 ÷ √3
= 200 ÷ √3
= 200/√3 〔V〕
この電圧が20Ωの抵抗1本にかかります。
手順2 オームの法則で電流を出す
相電流 = 相電圧 ÷ 抵抗
= (200/√3) ÷ 20
= 10/√3 〔A〕
最後に、求めたいIが線を流れる電流であることを確かめます。
手順3 線電流に直す
Y結線では
線電流 = 相電流
I = 10/√3 〔A〕(約5.8A)
Y結線は1本の線が1つの抵抗にそのままつながっているので、線を流れる電流と抵抗を流れる電流が同じです。ここで√3を掛ける必要はありません。
Δ結線と比べると、どこで√3が出るかが逆になります。
| 結線 | 電圧 | 電流 |
|---|---|---|
| Y | 相電圧=線間電圧/√3 | 線電流=相電流 |
| Δ | 相電圧=線間電圧 | 線電流=相電流×√3 |
Yは電圧で√3を割り、Δは電流に√3を掛けます。どちらか一方でしか√3は出てきません。
選択肢3の10√3 Aは、この問題をΔ結線として解いた値です。200÷20=10Aを相電流とし、それに√3を掛けています。Δと読み違えると、ちょうどこの値になります。
Y結線で線間電圧が200Vのとき、抵抗1本にかかる電圧は。
200/√3 V(約115V)です。Y結線では相電圧が線間電圧の1/√3になります。
Y結線で線電流と相電流の関係は。
等しくなります。1本の線が1つの相にそのままつながっているためです。√3を掛けるのはΔ結線の電流のほうです。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月