令和8年度 1級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.49は、記述に該当する山留め(土留め)壁の名称を選ぶ問題です。この問題では、4つの名称のうち、最も適当なものを選びます。
この問題は、3つの条件を満たす山留め壁がどれかを問うものです。条件は遮水性がよいこと、原地盤の土砂を材料として用いること、H形鋼などを芯材に利用することで、選択肢には親杭横矢板壁、ソイルセメント壁、鋼矢板壁、場所打ち鉄筋コンクリート壁が並びます。
引っかけの核心は1点、掘った土をそのまま壁の材料にするのはどれかです。ほかの3つはいずれも工場で作った部材を地中に入れる工法なので、この条件だけで答えが決まります。
※ 問題文そのものは、建設業振興基金が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢2(ソイルセメント壁)
| 選択肢 | 該当 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | × | 親杭横矢板壁は矢板のすき間から水が入る。遮水性が無い |
| 2 | ○(該当) | 原地盤の土にセメント系の液を混ぜ、H形鋼を芯材に入れる |
| 3 | × | 鋼矢板壁は遮水性はよいが、材料は工場製の鋼板で芯材も無い |
| 4 | × | 場所打ち鉄筋コンクリート壁の材料は生コンと鉄筋。土は排出する |
3つの条件をすべて満たすのは選択肢2だけです。
ソイルセメント壁は、掘削しながらオーガーでセメント系の懸濁液を注入し、その場の土と攪拌して混ぜ合わせます。掘った土をそのまま壁の材料に変えるので、残土が少なくてすみます。
混ぜたソイルセメントが固まる前に、H形鋼を芯材として建て込みます。土とセメントだけでは曲げに耐えられないので、力を負担する骨をあとから差し込む形になります。
壁として連続させるには、隣り合うエレメントを一部重ねて(ラップさせて)造ります。すき間が無くなるため遮水性がよいのがこの工法の持ち味です。
ザックリ言えば、土を練って壁にし、鉄骨で補強する工法です。残りの3つは工場で作ったものを地中に差し込む工法なので、原地盤の土砂を材料に使うという条件で外れます。
ソイルセメント壁の芯材には何を使い、いつ建て込むか。
H形鋼などを使い、ソイルセメントが硬化する前に建て込みます。固まってからでは所定の位置まで挿入できなくなります。
親杭横矢板壁が遮水性を期待できないのはなぜか。
親杭の間に横矢板を落とし込んで押さえるだけの構造で、板と地山の間にすき間が残るためです。地下水位が高い地盤では、別に地下水を下げる措置が要ります。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月