令和8年度 1級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.9は、電力系統の電気計算に用いるパーセント法に関する問題です。この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。
この問題は、%インピーダンスの定義と使い方を問うものです。なかでも引っかけの核心はそろえるのは容量であって電圧ではないことで、パーセント法を使う理由そのものを分かっているかが問われます。
※ 問題文そのものは、建設業振興基金が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢3(最も不適当な記述)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(正しい) | 定格電流が流れたときのインピーダンス降下が定格電圧の何%かを表す |
| 2 | ○(正しい) | 機器ごとの自己容量ベースを、共通の基準容量ベースにそろえる |
| 3 | ×(誤り) | %インピーダンスは電圧に無関係。電圧比を乗じる換算は要らない |
| 4 | ○(正しい) | %抵抗分と%リアクタンス分に分けて扱える |
選択肢3の「電圧比を乗じて」という記述が誤りです。電圧をそろえる手間が要らないのがパーセント法の利点です。
%インピーダンスは、定格電流が流れたときのインピーダンス降下が定格電圧の何パーセントにあたるかを表した値です。電圧そのものではなく、電圧に対する割合を見ています。
変圧器の一次側と二次側では、オームで表したインピーダンスは電圧比の2乗だけ違います。ところが定格電圧も定格電流も同じ比で変わるので、割合をとると打ち消し合い、%インピーダンスは一次側でも二次側でも同じ値になります。
だから変圧器をまたいでも、そのまま足し引きできます。そろえるのは容量だけで、これが選択肢2の言う基準容量ベースへの換算です。
変圧器の%インピーダンスは、一次側と二次側で値が変わるか。
変わりません。定格電圧も定格電流も電圧比に応じて変わるため、割合をとると打ち消し合うからです。だから電圧比を乗じる換算は不要です。
パーセント法を使うとき、何をそろえる必要があるか。
容量です。機器ごとに自己容量を基準にした値になっているので、系統全体で共通の基準容量ベースに換算してから足し引きします。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月