令和8年度 1級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.6は、三相3線式に接続した低圧コンデンサの全無効電力を求める問題です。この問題では、4つの選択肢の中から、正しい値を選びます。
この問題は、三相回路の無効電力を求める計算問題です。なかでも核心は図のコンデンサがY結線であることで、結線を読み違えると答えが3倍に振れます。
※ 問題文そのものは、建設業振興基金が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢2(8 kvar)
> この論点をやさしく解説:直列リアクトルは何のために入れるのか?進相コンデンサと放電コイルの役割の違い
与えられた値を整理します。
線間電圧 V = 200 V
容量性リアクタンス XC = 5 Ω
結線 = Y結線(3つのコンデンサが1点で集まっている)
Y結線では、コンデンサ1個にかかるのは相電圧です。相電圧は線間電圧を√3で割った値になります。
相電圧 = 200 ÷ √3 〔V〕
1相あたりの無効電力は(相電圧の2乗)÷XC なので、3相合計は次のようになります。
Q = 3 × (200/√3)2 ÷ 5 = 3 × (40,000/3) ÷ 5
= 40,000 ÷ 5 = 8,000 var = 8 kvar
3と√3の2乗が約分されるので、Y結線では線間電圧をそのまま2乗して割ればよいことが分かります。選択肢2の「8 kvar」が正しい値です。
引っかけはΔ結線と読み違えることです。Δ結線なら1個に線間電圧がそのままかかるので Q=3×2002÷5=24,000 var となり、選択肢3の24 kvarに行き着きます。結線の1点だけで3倍ずれるということです。
線間電圧200V、XC=5ΩのコンデンサをY結線したときの全無効電力はいくらか。
Q=V2/XC=2002÷5=8,000 var=8 kvarです。3相分の3と、相電圧の2乗で出る1/3が約分されるためこの形になります。
同じコンデンサをY結線からΔ結線に変えると、無効電力はどう変わるか。
3倍になります。Δ結線ではコンデンサ1個に線間電圧がそのままかかるためです。進相コンデンサがΔ結線で使われるのは、少ない容量で同じ効果が得られるからです。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月