令和8年度 1級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.2は、一様な電界の中で点電荷を動かすのに要する仕事を求める問題です。この問題では、4つの選択肢の中から、正しい値を選びます。
この問題は、仕事が力と変位の向きで決まるという関係を問うものです。なかでも引っかけの核心は電界と直角な向きの移動は仕事にならないことで、図の80cmを式に入れないでいられるかが分かれ目になります。
※ 問題文そのものは、建設業振興基金が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢2(正しい値)
問題で与えられた値を整理します。
電界の強さ E = 5 V/m
点電荷 Q = +2 C
電界に沿った移動距離 = 60 cm = 0.6 m
図で、点Aは左下、点Cは右下、点Bは右上にあります。ACが水平に80cm、CBが鉛直に60cmです。ただし書が「電界の向きは点Bから点Cへ向かう向きと同じ」と言っているので、電界はCBに沿った向き、つまり図の上下の向きです。
電荷が受ける力は F = QE で求めます。
F = 2 × 5 = 10 N
仕事になるのは、この力の向きに沿った移動だけです。AからBへの移動のうち、電界に沿っているのは60 cmの分で、水平の80cmは力と直角なので仕事に入りません。
W = F × 0.6 = 10 × 0.6 = 6 J
選択肢2の「6 J」が正しい値ということです。
引っかけは80cmを使ってしまうことです。80cmで計算すると 10×0.8=8 J となり選択肢3、AB間の距離1 m(三平方の定理で√(0.8²+0.6²))を使うと 10 J で選択肢4になります。どの長さを取るかの1か所で3つの選択肢に散るということです。
強さ5 V/mの一様な電界中で+2 Cの点電荷を、電界に沿って0.6 m動かすのに要する仕事はいくらか。
力は F = QE = 2×5 = 10 N なので、W = 10 × 0.6 = 6 J です。斜めに動かす場合でも、電界に沿った成分だけを掛けます。
電界と直角な向きに点電荷を動かしたとき、仕事はいくらか。
ゼロです。仕事は力の向きに沿った移動の分だけで決まるので、力と直角に動かしても仕事にはなりません。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月