令和7年度 1級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.57は、ネットワーク工程表のフォローアップに関する応用能力問題です。この問題では、5つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。
この問題は、フォローアップの基本(現状を把握する・図を作り直す・短縮する作業を選ぶ)を問うものです。なかでも引っかけの核心はフリーフロートが負になりうるかで、余裕時間の定義を押さえているかが分かれ目になります。
※ 問題文そのものは、建設業振興基金が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢4(最も不適当な記述)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(正しい) | まず各作業の残りの所要日数を確認する。現状の把握が出発点 |
| 2 | ○(正しい) | 遅れを織り込んだネットワーク図を作り直して現状を表す |
| 3 | ○(正しい) | 最早開始時刻と最遅完了時刻を計算して余裕を出す |
| 4 | ×(誤り) | フリーフロートは0以上で負にならない。洗い出す対象が存在しない |
| 5 | ○(正しい) | Eを2日にすると所要工期が10日に戻る。計算で確かめられる |
選択肢4の「フリーフロートが負となる作業を洗い出した」という記述が誤りで、フリーフロートは0以上の値にしかなりません。
フリーフロートは、その作業を遅らせても後続の作業の最早開始時刻に影響しない余裕のことです。後続の最早開始時刻から、この作業の最早完了時刻を引いて求めます。
後続は前の作業が終わってからしか始められないので、この引き算が負になることはありません。定義のうえで0以上に決まっているため、負の作業を洗い出そうとしても対象が出てきません。
短縮する作業を選びたいなら、見るのはトータルフロートが0の作業、つまりクリティカルパス上の作業です。この問題ではA・E・Hがそれにあたり、選択肢5はEを短縮しています。
フリーフロートが負の値になることはあるか。
ありません。後続作業の最早開始時刻から、その作業の最早完了時刻を引いた値なので、定義上0以上になります。
工期を短縮したいとき、どの作業を選ぶか。
トータルフロートが0の作業、つまりクリティカルパス上の作業です。余裕のある作業を短縮しても、全体の工期は変わりません。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月