令和6年度 1級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.3は、電圧60Vの理想電圧源、電流4Aの理想電流源、10Ωの抵抗3個からなる直流回路について、中央の抵抗を流れる電流Iを求める問題です。
この問題は、電圧源と電流源が混ざった回路の解き方を分かっているかを問うものです。中央の節点の電位を1つの文字で置くと、1本の式で解けます。
電流源が流す電流は4Aで固定です。
正解:選択肢2(5A)
| 選択肢 | 値 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | 4A | 電流源の値をそのまま書いた値。誤り |
| 2 | 5A | 節点電位50V ÷ 10Ω = 5A。正しい |
| 3 | 6A | 電圧源だけで考えた場合の値。誤り |
| 4 | 7A | どの求め方とも合わない。誤り |
正しいのは選択肢2です。
まず回路の形を整理します。上側に10Ωが2つ並び、その間の節点から中央の10Ωが下へ伸びています。左端が電圧源60V、右端が電流源4Aです。
| 枝 | 中身 |
|---|---|
| 左の枝 | 電圧源60V + 10Ω → 中央の節点へ |
| 中央の枝 | 10Ω。ここを流れるのが求めたい電流 I |
| 右の枝 | 10Ω + 電流源4A → 中央の節点へ |
中央の節点の電位を V とおきます(下側の共通線を0Vとする)。
左の枝から流れ込む電流 = (60 − V) ÷ 10
右の枝から流れ込む電流 = 4(電流源なので固定)
中央の枝から出ていく電流 = V ÷ 10
節点に入る電流と出る電流は等しいので、次の式が立ちます。
(60 − V) ÷ 10 + 4 = V ÷ 10
両辺を10倍して 60 − V + 40 = V
100 = 2V → V = 50〔V〕
求めたい電流は、中央の10Ωを流れる分です。
I = V ÷ 10 = 50 ÷ 10 = 5〔A〕
答えは5Aです。
重ね合わせの理で確かめることもできます。
| 残す電源 | 他方の扱い | 中央を流れる電流 |
|---|---|---|
| 電圧源60Vだけ | 電流源は開放 | 60 ÷ (10+10) = 3A |
| 電流源4Aだけ | 電圧源は短絡 | 4 × 10 ÷ (10+10) = 2A |
| 合計 | 3 + 2 = 5A | |
電源を1つずつ残すとき、電圧源は短絡、電流源は開放にします。この向きを取り違えると答えが変わります。
選択肢3の6Aは、電圧源60Vが中央の10Ωに直接かかると考えた場合の値です。実際は左の10Ωで電圧が下がるので、節点は60Vになりません。
中央の節点の電位はいくらか。
50Vです。(60−V)÷10 + 4 = V÷10 を解いて求まります。
重ね合わせの理で電源を1つずつ残すとき、他方はどう扱うか。
電圧源は短絡し、電流源は開放します。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月