令和6年度 1級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.2は、巻数200回のコイルに2Aの電流を流したところ1×10-3Wbの磁束が発生したとして、このコイルの自己インダクタンスを求める問題です。
この問題は、自己インダクタンスの定義を分かっているかを問うものです。式はL = NΦ ÷ Iで、磁束に巻数を掛けてから電流で割ります。
巻数を掛けるのを忘れると、答えが200分の1になります。
正解:選択肢1(0.1H)
| 選択肢 | 値 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | 0.1H | 200×1×10-3÷2 = 0.1。正しい |
| 2 | 0.4H | 電流を掛けてしまった場合の値。誤り |
| 3 | 2.5H | どの求め方とも合わない。誤り |
| 4 | 10.0H | 同じく合わない。誤り |
正しいのは選択肢1です。
自己インダクタンスの定義式です。
L = N × Φ ÷ I
L:自己インダクタンス〔H〕 N:巻数 Φ:磁束〔Wb〕 I:電流〔A〕
値を入れます。
L = 200 × 1×10-3 ÷ 2
= 0.2 ÷ 2 = 0.1〔H〕
答えは0.1Hです。
この式の意味を分けて考えます。
| 量 | 意味 |
|---|---|
| Φ(磁束) | コイルの1巻きを貫く磁束 |
| NΦ(鎖交磁束) | コイル全体としての磁束。巻数の分だけ効く |
| L | 電流1Aあたりの鎖交磁束 |
設問が与えているのは1巻きあたりの磁束です。コイル全体では200倍になるので、巻数を掛けてから電流で割ります。
間違えやすいのは、巻数を掛け忘れて 1×10-3 ÷ 2 = 5×10-4H としてしまうところです。選択肢にこの値は無いので気づけますが、掛ける位置を覚えておくのが確実です。
自己インダクタンスは、コイルの形と鉄心でも決まります。
L = μ × N2 × A ÷ ℓ
μ:透磁率 N:巻数 A:断面積〔m2〕 ℓ:磁路の長さ〔m〕
この式では巻数の2乗に比例します。巻数を2倍にすると、インダクタンスは4倍になります。定義式のNΦと混同しないよう注意してください。
自己インダクタンスの定義式は。
L = NΦ ÷ I です。巻数と磁束を掛けた鎖交磁束を、電流で割ります。
巻数を2倍にするとインダクタンスは。
4倍になります。L = μN2A÷ℓ で巻数の2乗に比例するためです。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月