令和7年度 1級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.2は、環状鉄心に巻いた二つのコイルの相互インダクタンスを求める問題です。この問題では、4つの選択肢の中から、正しい値を選びます。
この問題は、相互インダクタンスの基本(一次電流の変化率・二次コイルに生じる誘導起電力・両者を結ぶ式)を問うものです。なかでも引っかけの核心は時間の単位をそろえることで、ミリ秒のまま計算すると答えが1000倍ずれてしまうわけです。
※ 問題文そのものは、建設業振興基金が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢3(正しい値)
問題で与えられた値を整理します。
一次コイルの電流の変化 Δi1 = 0.4 A
変化にかかった時間 Δt = 0.1 ms
二次コイルに生じた誘導起電力 e2 = 2 V
一次側の電流が変わると、鉄心を通る磁束が変わり、二次コイルに起電力が生じます。この関係を表すのが e2 = M × Δi1/Δt です。求めたいのはMなので、割る形に直します。
M = e2 ÷ (Δi1/Δt)
先に電流の変化率を出します。ここで 0.1 ms を秒に直します。0.1 ms = 0.1×10-3 s です。
Δi1/Δt = 0.4 ÷ (0.1×10-3) = 4000 A/s
M = 2 ÷ 4000 = 5×10-4 H = 0.5 mH
選択肢3の「0.5 mH」が正しい値ということです。
引っかけはミリ秒を秒に直さないことです。0.1 のまま割ると変化率が4 A/sとなり、Mは0.5 Hになります。単位を直さないと答えが1000倍になるということです。
一次コイルの電流が0.1 msの間に0.4 A変化し、二次コイルに2 Vの誘導起電力が生じたとき、相互インダクタンスはいくらか。
電流の変化率は 0.4 ÷ (0.1×10-3) = 4000 A/s です。M = 2 ÷ 4000 = 5×10-4 H、つまり0.5 mHとなります。
相互インダクタンスを求めるとき、時間の単位で気をつけることは何か。
ミリ秒(ms)を秒(s)に直してから電流の変化率を計算します。1 ms = 10-3 sです。直さずに計算すると答えが1000倍ずれます。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月