令和5年度 1級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.69は、建設現場において特別教育を修了した者が就業できる業務として、「労働安全衛生法」上、誤っているものを選ぶ問題です。
この問題は、特別教育で足りるか、技能講習が要るかの境目を覚えているかを問うものです。玉掛けは、つり上げ荷重1t以上なら技能講習が必要です。
1.5tは1t以上なので、特別教育では足りません。
正解:選択肢1(つり上げ荷重1.5tの玉掛け)
| 選択肢 | 業務 | 必要な資格 |
|---|---|---|
| 1 | つり上げ荷重1.5tの玉掛け | 技能講習。誤り |
| 2 | 最大荷重1t未満のフォークリフト運転 | 特別教育。正しい |
| 3 | ゴンドラの操作 | 特別教育。正しい |
| 4 | 高圧充電電路の支持物の点検 | 特別教育。正しい |
誤っているのは選択肢1です。
引っかけの核心は、1.5tという値が小さく感じられるので、軽い作業なら特別教育で足りそうに思えるところです。境目は1tにあります。
| つり上げ荷重 | 玉掛けに必要な資格 | この問題の1.5t |
|---|---|---|
| 1t未満 | 特別教育 | 当てはまらない |
| 1t以上 | 技能講習 | こちら。特別教育では足りない |
玉掛けは、荷をワイヤロープでつり具に掛ける作業です。掛け方を誤ると荷が落ちて重大な災害になるため、一定以上の荷重では技能講習が求められます。
この境目は令和6年度 2級 No.45で確かめられます。そちらの選択肢3は「クレーンのつり上げ荷重が1t以上であったので、特別教育を修了した者を玉掛けの業務に就かせた」で、公表正答も3でした。
1t以上に特別教育では足りないと、別の年度でも確定しています。
資格の3段階は、危険の大きさで分かれています。
| 区分 | 実施主体 | 位置づけ |
|---|---|---|
| 特別教育 | 事業者 | いちばん軽い。社内で実施できる |
| 技能講習 | 登録教習機関 | 中間。修了試験がある |
| 免許 | 都道府県労働局 | いちばん重い。国家試験に合格する |
同じ作業でも、扱う機械が大きくなるほど上の区分が求められます。
選択肢2のフォークリフトも、同じ考え方です。
| 最大荷重 | 運転に必要な資格 |
|---|---|
| 1t未満 | 特別教育 |
| 1t以上 | 技能講習 |
玉掛けもフォークリフトも1tが境目です。ただし玉掛けは「つり上げ荷重」、フォークリフトは「最大荷重」と、見る値の名前が違います。
選択肢3のゴンドラは、操作なら特別教育です。建物の外壁に沿ってつり下げる作業台で、操作そのものは特別教育の範囲とされています。
選択肢4は、電気工事に直接関わる項目です。高圧の充電電路やその支持物の点検・操作は特別教育で就けます。充電部に近づく作業なので、教育の対象にはなっています。
つり上げ荷重1.5tの玉掛け業務に必要な資格は。
技能講習の修了です。1t以上の玉掛けは特別教育では足りません。
特別教育と技能講習の違いは何か。
特別教育は事業者が自ら実施できるもの、技能講習は登録教習機関が行い修了試験があるものです。技能講習のほうが上の区分です。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月