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令和5年度 1級電気工事施工管理技士 No.7を解説、電力で橋渡しする

令和5年度 1級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.7は、図に示す変圧器の一次電流 I の値として、正しいものを選ぶ問題です。

この問題のポイント

この問題は、一次側と二次側をつなぐ量が何かを分かっているかを問うものです。損失を無視するので、一次の電力と二次の電力が等しくなります

二次側の電力を足して、一次電圧で割れば答えが出ます。

正解:選択肢2(4.0A)

与えられた条件

項目
一次電圧 6,000V
二次側 単相3線式 100V/100V(中性点接地)
負荷 上側100Vに100A、下側100Vに80A、線間200Vに30A
条件 各負荷の力率100%、変圧器と電線路の損失は無視

選択肢2のポイント(正解の求め方)

二次側の負荷が3つあります。それぞれにかかる電圧が違うので、電流をそのまま足すことはできません。

二次側の電力

上側の負荷:100V × 100A = 10,000W

下側の負荷:100V × 80A = 8,000W

線間の負荷:200V × 30A = 6,000W

合計 = 10,000 + 8,000 + 6,000 = 24,000W

力率が100%なので、皮相電力と有効電力が同じ値になります。損失を無視するので、この24,000Wがそのまま一次側の電力です。

一次電流

I = 24,000W ÷ 6,000V = 4.0A

引っかけの核心は、線間につながっている30Aの負荷に、100Vをかけてしまうところです。この負荷は上下2つの巻線をまたいでつながっているので、かかる電圧は200Vです。

100Vで計算すると 10,000+8,000+3,000=21,000W となり、一次電流は 21,000÷6,000=3.5A。これが選択肢1に用意されています。

単相3線式は、外側の2本の間が200V、中性線と外側の1本の間が100Vになる方式です。

つなぐ場所 電圧
中性線と外側の1本 100V(照明やコンセント)
外側の2本の間 200V(エアコンやIH調理器)

図では、100Aと80Aの負荷が中性線をはさんだ上下にあり、30Aの負荷がいちばん外側の2本の間に描かれています。ここを見落とさないことが、この問題の要点です。

電力で橋渡しする考え方は、変圧比が分からないときにも使えます。損失を無視してよいと書いてあれば、入る電力と出る電力は等しいと置けます。

覚え方

  • 一次と二次は電力でつなぐ。損失を無視するなら等しい
  • 単相3線式は外側どうしが200V。中性線との間が100V
  • 電圧が違う負荷は、電流を足さずに電力を足す

理解度チェック

Q.

単相3線式で、外側の2本の間につないだ負荷には何ボルトかかるか。

200Vです。中性線と外側1本の間なら100Vになります。

Q.

一次電流を求めるとき、何を手がかりにするか。

電力です。損失を無視できるなら二次側の電力の合計が一次側の電力と等しいので、一次電圧で割れば電流が出ます。

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参考資料

  • 一般財団法人 建設業振興基金「令和5年度 1級電気工事施工管理技術検定 第一次検定問題(午前の部)」「同 正答肢」
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