令和4年度 1級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.71は、汽力発電設備の発電機据付工事に関する記述として、最も不適当なものを選ぶ問題です。
この問題は、据付の順序を分かっているかを問うものです。固定子の中に回転子を差し込んでから、両端のカバーを取り付けます。
先にカバーを付けたら、回転子を入れる口がふさがります。
正解:選択肢2(カバーを付けたのちに回転子を挿入したとする記述)
| 選択肢 | 内容 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | 工場で組み立てて試験運転後、分けて搬入 | 適当 |
| 2 | エンドカバーと軸密封装置を付けたのち回転子を挿入 | 不適当。順序が逆 |
| 3 | 水素冷却発電機の漏れ検査に不活性ガス | 適当 |
| 4 | 固定子据付→回転子挿入→付属品→漏れ検査の順 | 適当 |
最も不適当なのは選択肢2です。
引っかけの核心は、同じ問題の選択肢4に正しい順序が書いてあり、選択肢2だけがそれと食い違うところです。4つを並べて読めば、外の資料を見なくても矛盾に気づけます。
| 順 | 作業 |
|---|---|
| 1 | 固定子の据付(タービン側と心出しを行う) |
| 2 | 回転子の挿入 |
| 3 | エンドカバーベアリング・軸密封装置などの付属品の組立据付 |
| 4 | 配管の漏れ検査 |
エンドカバーベアリングは固定子の両端をふさぐ位置に付く部品です。軸密封装置も同じく端にあり、水素が軸のすきまから漏れないように押さえます。どちらも回転子が入ったあとでなければ付けられません。
平成27年度 No.59の選択肢4は「回転子を挿入したのち、エンドカバーベアリングや軸密封装置等の付属品を取り付けた」で、これは正しい肢でした。令和4年度はその前後を入れ替えて誤り肢にしています。
選択肢3の漏れ検査は不活性ガスで行います。水素は空気と混ざると燃えるので、検査の段階では窒素や炭酸ガスを入れて確かめます。運転に入るときも、いきなり水素は入れずに不活性ガスをはさんで置き換えます。
選択肢1は、工場で一度組み立てて試験運転まで済ませ、そのあと運搬のために分解する流れです。大形の発電機は組んだままでは運べません。
エンドカバーベアリングと軸密封装置は、回転子の挿入より前か後か。
後です。どちらも固定子の端をふさぐ位置に付くので、先に取り付けると回転子を入れられません。
水素冷却タービン発電機の漏れ検査には何を使うか。
不活性ガスです。水素は空気と混ざると燃えるため、検査の段階では使いません。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月