令和4年度 1級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.60は、作業現場の合理的な配員計画のため、ネットワーク工程表を利用して山崩し図を作成する場合の記述として、最も不適当なものを選ぶ問題です。応用能力問題なので選択肢が5つあります。
この問題は、山積み図の底辺に何を置くかを分かっているかを問うものです。動かせないクリティカルパス上の作業を底辺に置きます。
除いてしまうと山崩しができません。
正解:選択肢1(クリティカルパス上の作業を除いたとした記述)
| 選択肢 | 内容 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | クリティカルパス上の作業を除いて底辺に置く | 不適当。除かずに底辺に置く |
| 2 | 開始や完了の時点に縦線を入れて集計 | 適当 |
| 3 | 最早開始時刻と最遅開始時刻の2通り | 適当 |
| 4 | 作業開始日を調整し作業者数を平均化 | 適当。山崩しの目的そのもの |
| 5 | トータルフロートが同じなら作業時間が短いほうから | 適当 |
最も不適当なのは選択肢1です。
引っかけの核心は、クリティカルパスは動かせないので図から外すという発想が、一見すじが通って見えるところです。動かせないからこそ土台として先に置くのが正しい手順です。
山積み図は日ごとに必要な人数を積み上げた図です。クリティカルパス上の作業は日程を動かせないので、まず底辺に置いて位置を固定します。
その上に、余裕のある作業を積んでいきます。余裕がある作業は開始日をずらせるので、山が高い日から低い日へ移して平らにできます。
| 作業 | 図での位置 | 動かせるか |
|---|---|---|
| クリティカルパス上 | 底辺 | 動かせない(フロートが0) |
| それ以外 | その上に積む | フロートの分だけ動かせる |
クリティカルパス上の作業を除いてしまうと、その分の人数が図に出てこなくなります。実際には必要な人数なので、平均化しても現場では足りません。
選択肢4のとおり、山崩しの目的は作業者数を平均化することです。日によって人数が大きく変わると、集めるのも帰すのも無駄が出ます。
選択肢3の2通りを作るのは、動かせる範囲の両端を知るためです。最早開始時刻はいちばん早い形、最遅開始時刻はいちばん遅い形で、この間で調整できます。
選択肢5は山崩しの手順です。余裕が同じなら短い作業から先に置くほうが、あとの調整がしやすくなります。
山積み図でクリティカルパス上の作業を底辺に置くのはなぜか。
日程を動かせない作業だからです。先に固定してから、余裕のある作業を上に積んでずらします。
山積み図を最早開始時刻と最遅開始時刻の2通りで作るのはなぜか。
作業を動かせる範囲の両端を知るためです。この2つの間で開始日を調整して人数を平均化します。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月