令和3年度 地質調査技士 現場技術・管理部門 No.48を解説、スレーキング特性
令和3年度 地質調査技士資格検定試験 現場技術・管理部門 No.48は、岩の判別分類を意識したスレーキング特性に関する問題です。この問題では、4つの記述のうち最も不適切なものを1つ選びます。
この問題のポイント
スレーキングは、泥岩などが乾燥と水浸を繰り返すうちにひび割れて細かく崩れる劣化です。問われるのは、その生じやすさを決める要因です。
引っかけの核心は、膨潤性粘土鉱物の量です。膨らみやすい粘土鉱物が多いほどスレーキングは生じやすいのに、選択肢2は「少ない場合に生じる」と逆にしています。
※ 問題文そのものは、一般社団法人 全国地質調査業協会連合会(全地連)が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢2(最も不適切な記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 記述の要旨 | 正誤 |
|---|---|---|
| 1 | 乾湿繰返しにより形態を変化させて岩片あるいは土状になる現象である | ○ |
| 2 | 膨潤性粘土鉱物の含有量が少ない場合に生じる | ×(誤り) 正答。含有量が多いほど生じやすい |
| 3 | 堆積性軟岩や熱水変質岩で生じやすい | ○ |
| 4 | 掘削によって大気や日射に曝されると生じやすい | ○ |
選択肢1・3・4は、スレーキングの性質を正しく述べています。選択肢2だけが、膨潤性粘土鉱物の量とスレーキングの関係を逆にしています。
選択肢2のポイント(ここが誤り)
スレーキングは、粘土鉱物が水を吸って膨らみ、乾くと縮む動きの繰り返しで進みます。だから膨潤性の粘土鉱物が多いほど生じやすくなります。
選択肢2は「膨潤性粘土鉱物の含有量が少ない場合に生じる」としていますが、関係が逆です。
膨潤性粘土鉱物の含有量が多いほど、スレーキングは生じやすいのが正しい向きです。
「少ない場合に生じる」という向きが誤りです。
乾湿繰返しで岩片・土状になる(選択肢1)、堆積性軟岩や熱水変質岩で生じやすい(選択肢3)、掘削で大気・日射に曝されると生じやすい(選択肢4)は、いずれも正しい記述です。
選択肢2は、スレーキング特性の記述として最も不適切です。膨潤性粘土鉱物が多いほどスレーキングは生じやすい(少ないほどではない)と押さえます。
覚え方
- 膨潤性粘土鉱物が多いほどスレーキングは生じやすい(乾湿繰返しで岩片・土状になる)
- 堆積性軟岩や熱水変質岩で生じやすい
- 掘削で大気・日射に曝されると生じやすい
理解度チェック
問題:スレーキングは、膨潤性粘土鉱物の含有量が少ない場合に生じやすい。
〇か×か。
答えを見る
答え:×
膨潤性粘土鉱物の含有量が多いほど生じやすくなります。少ない場合というのは逆です。
問題:スレーキングは、堆積性軟岩や熱水変質岩で生じやすい。
〇か×か。
答えを見る
答え:〇
堆積性軟岩や熱水変質岩で生じやすく、掘削で大気・日射に曝されると進みます(選択肢3・4は正しい)。
出典・参考資料
- 一般社団法人 全国地質調査業協会連合会(全地連)「令和3年度 地質調査技士資格検定試験 現場技術・管理部門 試験問題」
- 日本応用地質学会/岩盤工学会ほか(スレーキングは膨潤性粘土鉱物の膨潤・収縮の繰返しで進み、含有量が多いほど生じやすい。堆積性軟岩・熱水変質岩で生じやすい)
※ 岩の性質は、最新の一次資料で確認してください。
※ この記事の確認日:2026年7月