平成28年度 地質調査技士 現場技術・管理部門 No.87を解説、締固め試験結果の利用
平成28年度 地質調査技士資格検定試験 現場技術・管理部門 No.87は、突固めによる締固め試験の結果が盛土施工のどこに使われるかに関する問題です。この問題では、4つの記述のうち最も不適当なものを1つ選びます。
この問題のポイント
締固め試験で得られるのは、含水比を変えて突き固めたときに乾燥密度がどう変わるかという1本の曲線です。
そこから読めるのは、その土が盛土材に向くか、どの含水比で締め固めれば所定の密度になるか、締めすぎると悪くなる土かどうかです。
引っかけの核心は1点、路床としての適性と舗装構成は舗装の設計で決めるもので、締固め試験の曲線から出てくるものではないという点です。
※ 問題文そのものは、一般社団法人 全国地質調査業協会連合会(全地連)が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢4(最も不適当な記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 利用される項目 | 正誤 |
|---|---|---|
| 1 | 盛土材料としての適否の評価 | ○(正しい) 締固め曲線の形と最大乾燥密度から、盛土材に向くかが判断できる |
| 2 | 過転圧になりやすい土質かどうかの評価 | ○(正しい) 曲線がなだらかな土は締めすぎで強度が落ちやすい |
| 3 | 所定の締固め度が得られる含水比の範囲 | ○(正しい) 最適含水比を中心に、管理する含水比の幅が決まる |
| 4 | 路床としての適性と舗装構成 | ×(誤り) 正答。舗装の設計で決めるもので、締固め試験からは出てこない |
選択肢1・2・3は、いずれも締固め曲線から読み取れることです。選択肢4だけが、別の試験と設計手順で決まります。
選択肢4のポイント(ここが誤り)
締固め試験は、含水比を変えながら土を突き固めて、乾燥密度との関係を1本の曲線にします。
この曲線から出るのは最適含水比と最大乾燥密度で、現場の締固め管理の基準になります。
読み取れるのはその土をどう締め固めるかまでです。
路床の適性と舗装構成は、その上に何をどれだけ積むかという舗装の設計の話です。
設計では、路床の支持力を別の試験で調べ、交通量に応じて舗装の厚さや層の構成を決めます。
締固め曲線には、交通量も舗装の層厚も現れません。
盛土材の締固めと、その上の舗装をどう組むかは、別の段階の判断です。
選択肢4が、締固め試験結果の利用先として最も不適当です。
覚え方
- 締固め試験で分かるのは、盛土材の適否・過転圧のしやすさ・締固め度が得られる含水比の範囲
- 路床の適性と舗装構成は舗装の設計側=締固め曲線からは出てこない
- 過転圧=締めすぎで強度が落ちる。曲線がなだらかな土ほど起きやすい
- 読み取れる範囲はその土をどう締め固めるかまで、と線を引く
理解度チェック
問題:突固めによる締固め試験の結果は、路床としての適性と舗装構成の決定に利用される。
〇か×か。
答えを見る
答え:×
路床の適性と舗装構成は舗装の設計で決めます。締固め試験から分かるのは、盛土材の適否・過転圧のしやすさ・締固め度が得られる含水比の範囲です。
問題:締固め試験の結果から、過転圧になりやすい土質かどうかを評価できる。
〇か×か。
答えを見る
答え:〇
締固め曲線がなだらかな土は、締めすぎると強度が落ちやすい土です。曲線の形から読み取れます。
出典・参考資料
- 盛土材料の選定・締固め管理(室内締固め試験で最適含水比・最大乾燥密度を求め、現場の締固め管理の基準とする)。国土交通省 発生土利用基準ほか。
- 一般社団法人 全国地質調査業協会連合会(全地連)「平成28年度(第51回)地質調査技士資格検定試験 現場技術・管理部門 試験問題」。
※ 出題番号・正答は全地連が公開する資料で確認しています。
※ この記事の確認日:2026年7月