けんせつる
コーン指数の数値、どれがどれだか覚えられない…
組み合わせて使うとき、何を基準に選ぶの?
この記事の要点
建設機械の選定とは、その地盤を機械が走れるかを確かめたうえで、作業に合う機種を選ぶことです。走れるかどうかはコーン指数で判定します。
2級では3年続けて「イ・ロ・ハ・ニ」の穴埋めで出ています。数値そのものより大小関係が問われます。
まず、選定の入口になるトラフィカビリティから押さえます。
トラフィカビリティとは、建設機械の走行性、つまりその地盤を機械が走れるかのことです。ポータブルコーン貫入試験で測ったコーン指数(qc)で表し、値が大きいほど地盤は硬く、機械が走りやすくなります。
重い機械、接地圧の高い機械ほど、走るのに硬い地盤が要ります。逆に湿地ブルドーザのように接地面が広く接地圧の低い機械は、軟らかい地盤でも走れます。
| 建設機械 | 必要なコーン指数(kN/m²) |
|---|---|
| 超湿地ブルドーザ | 200以上 |
| 湿地ブルドーザ | 300以上 |
| 普通ブルドーザ(15t級) | 500以上 |
| スクレープドーザ | 600以上 |
| 普通ブルドーザ(21t級)/被けん引式スクレーパ(小型) | 700以上 |
| 自走式スクレーパ(小型) | 1,000以上 |
| ダンプトラック | 1,200以上 |
試験で問われるのは並び順です。数字を全部覚えなくても、超湿地 < 湿地 < 普通15t < 普通21t < スクレーパ < ダンプの順が言えれば穴埋めは解けます。接地面が広いものほど小さく、車輪で重いものほど大きいと考えると自然に並びます。
あわせて、こね返しに注意が要るのは粘性土です。何度も機械が通ると練り返されて強度が落ちます。穴埋めでは土質を砂質土とすり替えた肢が出ます。
機械は単独ではなく組み合わせて使います。掘る機械と運ぶ機械、といった具合です。このとき主作業(中心となる作業)と従作業(それを支える作業)に分かれます。
ここで従作業の施工能力を、主作業と同等かむしろ幾分高めにします。理由は単純で、従作業が遅いと主作業が待たされるからです。運搬が追いつかなければ、掘削機械は掘った土を置く場所がなくなって止まります。全体の能力は遅いほうに引きずられます。
そのほかの考え方も、同じ「止めない」という発想でつながっています。
機械ごとに「何の大きさで能力を表すか」が決まっています。ここも組合せで問われます。
| 機械名 | 性能表示 |
|---|---|
| クレーン | つり上げ荷重[t](★ブーム長ではない) |
| コンクリートブレーカ | 質量[kg] |
| コンクリートポンプ車 | 打込み能力[m³/h] |
| アスファルトフィニッシャ | 施工幅[m] |
つり上げ荷重は、クレーンの構造・材料に応じて負荷できる最大の荷重で、フックなどの吊り具の質量を含みます。ブーム長は作業できる範囲に関わりますが、能力の表示には使いません。
混同しやすい用語
トラフィカビリティ と ワーカビリティ と リッパビリティ
語尾が同じで紛れます。トラフィカビリティは建設機械の走行性で、コーン指数で表します。ワーカビリティはコンクリートの練り混ぜ・運搬・打込みのしやすさです。リッパビリティは大型ブルドーザのリッパ(爪)で軟岩などを破砕できるかどうかです。走るのがトラフィカ、打つのがワーカ、割るのがリッパです。
主作業 と 従作業
組合せ建設機械では、従作業の施工能力を主作業と同等、あるいは幾分高めにします。従作業が遅いと主作業が待たされ、全体の能力が落ちるためです。「主作業を高める」ではありません。
コーン指数は2級で3年続けて穴埋め(イ・ロ・ハ・ニ)で出ています。引っかけは2型です。
| 出題年度・級(問番) | 問われ方/引っかけ |
|---|---|
| 令和7年度 2級後期(No.59) | 穴埋め。湿地<普通<ダンプの大小と、こね返しの粘性土がそろう組合せが正解 ←①② |
| 令和6年度 2級後期(No.59) | 穴埋め。スクレープドーザ600・普通21t級700・自走式スクレーパ1,000・ダンプ1,200の大小を使う(正答1) |
| 令和5年度 2級後期(No.54) | 穴埋め。イ=普通ブルドーザ・ロ=ダンプ・ハ=湿地ブルドーザ・ニ=粘性土 ←①② |
| 令和6年度 1級 問題B(No.24) | 機械の選定で「平均能率を発揮できる施工法を選定する」→ 誤り。最大能率(正答4) |
| 令和8年度 2級(No.51) | クレーンの性能表示を「ブーム長」→ 誤り。つり上げ荷重[t](正答4) |
問題:湿地ブルドーザが普通ブルドーザより小さいコーン指数で走れるのはなぜか。
接地面が広く、接地圧が低いためです。同じ重さでも接地面積が広ければ地盤にかかる圧力が下がるので、軟らかい地盤でも沈み込まずに走れます。必要なコーン指数は湿地ブルドーザ300、普通ブルドーザ(15t級)500です。(令和7年度2級後期 No.59)
問題:組合せ建設機械で、従作業の能力を主作業と同等か幾分高めにするのはなぜか。
従作業が遅いと主作業が待たされるためです。全体の施工能力は遅いほうに引きずられるので、支える側に余裕を持たせます。あわせて作業体系は並列化し(直列だと1台の停止が全体を止める)、作業量は平滑化します。
問題:クレーンの性能表示は何か。ブーム長ではない理由も。
つり上げ荷重[t]です。構造・材料に応じて負荷できる最大の荷重で、フックなどの吊り具の質量を含みます。ブーム長は作業できる範囲に関わる寸法であって、能力を表す値ではありません。(令和8年度2級 No.51)
この用語が問われた過去問
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月
管理人からのコメント
コーン指数は数字が7つ並ぶので身構えますが、問われているのは並び順です。3年分とも穴埋めで、正確な値を書かせる出題ではありません。接地面が広いものほど軟らかい地盤でも走れるという理屈で並べれば、覚え直す必要もありません。
組合せ機械の「従作業を高める」は、現場を思い浮かべると当たり前の話です。掘る人が速くても、運ぶ人が遅ければ土は積み上がって作業は止まります。だから支える側を少し速くしておく。試験ではここを「主作業を高める」と逆にしてきます。