ゼロから学ぶ土木施工管理|資格のT

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土量の変化率(L・C)とは?Lは運搬計画・Cは配分計画で、基準はどちらも地山土量

けんせつる

けんせつる

土量のLとC、どっちが運搬でどっちが盛土?

変化率って、何を基準にしてるの?

この記事の要点

土は、掘ると膨らみ、締め固めると締まります。地山の土量を基準(1)として、ほぐし率L締固め率Cで表します。

Lは運搬計画、Cは配分計画(盛土量)に使います。過去問での問われ方も押さえます。

同じ土でも、自然のままか、掘ってほぐしたか、締め固めたかで体積が変わります。これを数値で表すのが土量の変化率です。

土量の変化率は、地山の土量を基準(1)として、ほぐした土量の比をL、締め固めた土量の比をCで表します。

土の3つの状態

土量は、次の3つの状態で体積が変わります。基準になるのは、いつも地山土量です。

土の3つの状態(地山・ほぐし・締固め)の体積比較 地山土量 ほぐした土量 締め固めた土量 掘削 → 締固め →
土の3つの状態の体積比較(比率はイメージで、実際の値は土質によって異なります)。掘削するとほぐれて膨らみ、締め固めると締まって小さくなります。

なぜ掘ると膨らみ、締め固めると縮むのか

体積が変わるのは、土の粒そのものが変わるのではなく、粒と粒の隙間(間隙)が変わるからです。

状態粒の並び方体積
地山長い年月をかけて自然に締まっている基準(1)
ほぐした土掘削で並びが崩れ、隙間だらけになる増える(L>1)
締め固めた土機械で押し固めて隙間を減らす減る(C<1)

掘った土がバケットの中でふわふわに見えるのは、粒の並びが崩れて隙間ができたためです。逆に締め固めると、地山よりさらに隙間が少ない状態まで押し込めるので、Cは1より小さくなります。

砂糖を袋から皿にあけると山が大きくなり、スプーンで押すと小さくなるのと同じです。砂糖の量は変わっていません。

ほぐし率Lと締固め率C

変化率は、地山土量を基準にした体積の比です。求め方と使いみちが、LとCで異なります。

ほぐし率L

ほぐし率Lは、ほぐした土量を地山土量で割った比です(L=ほぐした土量÷地山土量)。掘ってほぐすと膨らむため、Lは1より大きくなります。運ぶ土はほぐした状態なので、Lは運搬計画を立てるときに使います。

ダンプトラックに積むのはほぐれた土です。地山の量で台数を計算すると、実際には積みきれません。運搬に関わる計算はすべてLだと押さえます。

締固め率C

締固め率Cは、締め固めた土量を地山土量で割った比です(C=締め固めた土量÷地山土量)。締め固めると締まるため、Cは1より小さくなります。掘った土をそのまま盛っても、地山と同じ体積には戻りません。盛土として仕上がる量なので、Cは配分計画(盛土量)を立てるときに使い、工事費算定の要素にもなります。

土量計算の例

地山土量100m3を掘削して運搬し、盛土するとします。土質によって変わりますが、例えばL=1.20、C=0.80のときは次のようになります。

  • 運搬する土量(ほぐした土量)=100 × 1.20 = 120m3
  • 盛土になる土量(締め固めた土量)=100 × 0.80 = 80m3

同じ地山100m3でも、運ぶときは120m3、盛り上がるのは80m3になります。基準がいつも地山土量である点に注目してください。

計算問題ではどちらを聞かれているかを先に見ます。「運搬に必要なダンプの台数」ならL、「できあがる盛土の量」ならCです。「地山○m3を掘削して盛土したときの盛土量」と聞かれたら、掛けるのはCだけで、Lは使いません。

逆に「盛土△m3を造るのに必要な地山土量」なら、△÷Cで戻します。基準が地山なので、地山を求めるときは割り算になります。

変化率に含めないもの

変化率は土がほぐれる・締まるという体積の変化だけを表します。次のものは含みません。

  • 運搬中の損失……こぼれた土、風で飛んだ土
  • 基礎地盤の沈下……盛土の重さで下の地盤が沈んだ分

これらは別に見込むものです。変化率に含めてしまうと、土がほぐれた量なのか、こぼれた量なのかが分からなくなります。

「変化率には運搬中の損失や基礎地盤の沈下を含める」とした記述は誤りです。

変化率は土そのものの性質を表す値です。現場で起きた事故や地盤の都合は、別の項目で扱います。

混同しやすい用語

変化率の基準(地山土量)

LもCも、基準は「地山土量」です。Lはほぐした土量を地山土量で割り、Cは締め固めた土量を地山土量で割ります。ほぐした土量や締め固めた土量を基準(割る数)にするのではありません。何を基準に割るのかを取り違えると、計算が合わなくなります。基準は常に地山土量、と覚えます。

土量の変化率は過去問でどう問われたか

土量の変化率は、1級・2級とも毎年のように出題される定番テーマです。問われ方は3つの型に分かれます。

①LとCの用途の取り違え(運搬計画か配分計画か)、②LとCの定義の取り違え(分子はほぐした土量か締め固めた土量か)、③地山土量を基準にした計算です。

「Lは配分計画、Cは運搬計画に用いる」とする記述は誤りです。逆で、Lは運搬計画、Cは配分計画(盛土量)に用います。運ぶのはほぐした土(L)、盛るのは締めた土(C)、と対で覚えます。

年度・級 No. 問われ方・引っかけ
平成25年度・1級 No.2 LとCの用途。「Lは配分計画、Cは運搬計画」とする誤り(逆。L=運搬、C=配分)
平成27年度・1級 No.2 Cの意味=地山土量と締め固めた土量の体積比(正しい)。損失や沈下を変化率に含めるとする誤りも
平成27年度・2級(実地) No.2 計算。地山300m3をL=1.2・C=0.8で締め固めた土量は、300×0.8=240m3
令和7年度・1級 No.9 LとCの定義と用途。Lを「ほぐした土と締め固めた土の体積比」とする誤り(L=地山とほぐした土の比)

覚えるのは、用途はL=運搬・C=配分、定義は分子がL=ほぐした土量・C=締め固めた土量で基準はどちらも地山土量、という対応です。

理解度チェック

問題:ほぐし率Lは、ほぐした土量を地山土量で割った比で、運搬計画を立てるときに使う。

〇か×か。

答え:

Lはほぐした土量÷地山土量で、1より大きくなります。運ぶ土はほぐした状態なので運搬計画に使います。

問題:締固め率Cは、土の運搬計画にとって重要な指標である。

〇か×か。

答え:×

運搬計画に使うのはLです。Cは締め固めた土量÷地山土量で、配分計画(盛土量)に使います。平成25年度(1級)No.2では、この用途を逆にした「Lは配分計画、Cは運搬計画」とする記述が誤りとして問われました。

問題:土量の変化率には、掘削・運搬中の損失や基礎地盤の沈下による盛土量の増加は、原則として含まれない。

〇か×か。

答え:

変化率は土の体積変化を表すもので、掘削・運搬中の損失や基礎地盤の沈下による増加は原則として含みません。

まとめ

土量の変化率は、地山土量を基準にした体積の比です。

ほぐし率L(>1)は運搬計画、締固め率C(<1)は配分計画(盛土量)に使うのが要点です。

LとCの使いみちの入れ替えが過去問でよく問われるので、対で覚えます。運ぶときはL、盛るときはCと、作業の場面で思い出すと確実です。

参考資料

  • 日本道路協会「道路土工-施工指針」
  • 国土交通省「土木工事数量算出要領」

※ 変化率の値は土質によって異なります。記載のL・Cの値は計算例です。最新の資料・現場条件で確認してください。

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土木施工管理技士試験で過去に問われた用語・数値・施工手順を、官公庁の仕様書や日本道路協会の便覧に照らして整理しています。

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