作業環境測定士 独学ノート
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令和8年2月 作業環境測定士試験 労働衛生関係法令 問15を解説(有機溶剤中毒予防規則)

令和8年2月の作業環境測定士試験 労働衛生関係法令 問15は、有機溶剤中毒予防規則に関する問題です。5つの記述のうち、誤っているものを1つ選びます。

この問題のポイント

この問題は、有機溶剤中毒予防規則の主要な義務を横断で確認するものです。

問われているのは、局所排気装置の制御風速、換気装置の定期自主検査の対象、作業環境測定の要否、特別の項目の健康診断の報告、そして通風が不十分な屋内作業場で使わせる呼吸用保護具の種類です。

引っかけの核心は、第1種有機溶剤等の業務で認められる保護具を送気マスクだけに絞り込んでしまうところにあります。

※ 問題文そのものは、公益財団法人 安全衛生技術試験協会が公表している試験問題で確認できます。

正解:選択肢3(誤っている記述)

各選択肢の正誤

選択肢正誤解説
1○(正しい)第2種有機溶剤等の業務で囲い式フードの局所排気装置を設けるとき、制御風速0.4m/sを出せる能力とするのは正しい。
2○(正しい)局所排気装置とプッシュプル型換気装置は定期自主検査の対象で、全体換気装置は対象外とするのは正しい。
3×(誤り)通風が不十分な屋内で第1種有機溶剤等の業務を行うとき、使わせる保護具を送気マスクに限定するのが誤り。有機ガス用防毒マスクでもよい
4○(正しい)第3種有機溶剤等を用いて洗浄の業務を行う屋内作業場は、通風が不十分でも作業環境測定の対象外とするのは正しい。
5○(正しい)特別の項目の定期健康診断を行ったときは、労働者数にかかわらず、遅滞なく所轄労働基準監督署長へ報告するのは正しい。

選択肢3のポイント(ここが誤り)

通風が不十分な屋内作業場で第1種有機溶剤等に係る有機溶剤業務を行うとき、その業務に従事する労働者に呼吸用保護具を使わせる義務があること自体は正しい流れです。

問題になるのは、使わせる保護具の種類の幅です。

有機溶剤中毒予防規則では、この場面で使わせる呼吸用保護具は送気マスク又は有機ガス用防毒マスクとされています。

送気マスクは清浄な空気を送り込む方式、有機ガス用防毒マスクは吸収缶で有機溶剤の蒸気をろ過する方式で、どちらでもよい関係です。

選択肢3は、これを送気マスクを使用させなければならないと書き、有機ガス用防毒マスクという選択肢を消してしまっています。

使える保護具を実際より狭く絞り込んだ点が誤りです。

なお酸素欠乏のおそれがある場所のように、防毒マスクでは対応できず送気マスク等に限定される別の規定と混同しやすいので、有機溶剤業務の本則ではどちらも認められる、と切り分けて覚えます。

覚え方

  • 通風不十分+第1種有機溶剤等の保護具=送気マスク又は有機ガス用防毒マスク(送気マスクに限定しない)
  • 定期自主検査の対象=局所排気装置とプッシュプル型/全体換気装置は対象外
  • 囲い式フードの局所排気装置の制御風速=0.4m/s
  • 特別の項目の健康診断の報告=労働者数にかかわらず所轄労基署長へ

理解度チェック

問題:通風が不十分な屋内作業場で第1種有機溶剤等に係る有機溶剤業務を行うとき、労働者に使わせる呼吸用保護具は送気マスクに限られるか。

答えを見る

限られません。送気マスク又は有機ガス用防毒マスクのどちらでもよいとされています。送気マスクだけに絞る記述は誤りです。

問題:有機溶剤中毒予防規則で、定期自主検査の対象となる換気装置はどれか。

答えを見る

局所排気装置とプッシュプル型換気装置です。全体換気装置は定期自主検査の対象に含まれません。

出典

  • 公益財団法人 安全衛生技術試験協会「作業環境測定士試験(労働衛生関係法令)令和8年2月」公表試験問題 問15・公表正答。
  • 有機溶剤中毒予防規則(昭和47年労働省令第36号)。呼吸用保護具・局所排気装置の制御風速・定期自主検査・作業環境測定・健康診断結果報告の各規定はe-Gov法令検索による。

この記事を書いた人

作業環境測定士 独学ノート 編集部

作業環境測定士試験を独学で受ける人のための学習ノートの編集部です。