令和8年2月の作業環境測定士試験 労働衛生関係法令 問12は、特定化学物質の区分と、それに該当する基準に関する問題です。5つの記述のうち、誤っているものを1つ選びます。
この問題は、特定化学物質の区分(第1類・第2類・第3類)と、特別管理物質やオーラミン等といったグループの呼び方、そして「どこからが特定化学物質か」という含有量の裾切値を横断的に問うものです。
引っかけの核心は、その裾切値を一律に重量の5%という一つの数字で線引きしてしまうところにあります。
裾切値は物質の区分ごとに別々に定められており、すべての特定化学物質に共通する一律の基準ではありません。
※ 問題文そのものは、公益財団法人 安全衛生技術試験協会が公表している試験問題で確認できます。
正解:選択肢1(誤っている記述)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ×(誤り) | 裾切値(該当する含有量の基準)を一律に重量の5%以下なら非該当とするのが誤り。基準は区分ごとに別々に定められている。 |
| 2 | ○(正しい) | オーラミン等に該当する物質は、すべて特別管理物質に位置づけられているので正しい。 |
| 3 | ○(正しい) | 特定第2類物質とオーラミン等をあわせて特定第2類物質等と呼ぶのは正しい。 |
| 4 | ○(正しい) | ベリリウム及びその化合物は第1類物質に区分されているので正しい。 |
| 5 | ○(正しい) | インジウム化合物は第2類物質に区分されているので正しい。 |
特定化学物質を含む製剤その他の物が「特定化学物質に該当するかどうか」は、その物に含まれる特定化学物質の含有量が一定の値を超えるかで決まります。この線引きとなる値が裾切値です。
ここでのポイントは、その裾切値が物質の区分ごとに別々に定められていることです。
多くの物質では重量の1%を超えるものが対象となりますが、一部の物質ではより低い割合(たとえば0.1%を超えるもの)が基準とされています。
物質ごとに守るべき値が違うので、一つの数字でまとめて判断することはできません。
選択肢1は、この区分ごとの基準を無視して、「含有量が重量の5%以下なら、どの特定化学物質でも該当しない」と一律の数字で線を引いています。
基準より高い5%という値を一律に当てはめれば、本来は対象となるべき低い割合の物まで対象から外れてしまい、規制から漏れる危険側の判断になります。
区分ごとに値が違うという前提を踏み外した点が誤りです。
問題:特定化学物質を含む製剤は、含有量が重量の5%以下であれば、どの物質でも特定化学物質に該当しないと判断してよいか。
いいえ。該当するかどうかの裾切値は物質の区分ごとに別々に定められています。多くは重量の1%を超えるものが対象で、一部はより低い割合が基準です。5%という一律の数字で線を引くことはできません。
問題:ベリリウム及びその化合物と、インジウム化合物は、それぞれ何類の特定化学物質か。
ベリリウム及びその化合物は第1類物質、インジウム化合物は第2類物質です。第1類は製造に厚生労働大臣の許可を要する物質群で、ベリリウム及びその化合物はここに含まれます。
出典
※ 最終更新:2026年6月