令和7年8月の作業環境測定士試験 労働衛生関係法令 問5は、作業主任者の選任に関する問題です。5つの記述のうち、誤っているものを1つ選びます。
この問題は、作業主任者をいつ・どこから・どう選ぶかという選任の基本を問うものです。
資格要件(都道府県労働局長の免許または技能講習修了)、2人以上選任したときの職務分担、氏名等の掲示・周知といった枝が並びます。
引っかけの核心は、選任の時期と手続を別の制度と混同させるところにあります。作業主任者は「14日以内」という期限も、監督署長への報告も求められていません。
これは衛生管理者や産業医など、選任報告を要する制度との取り違えを狙ったものです。
※ 問題文そのものは、公益財団法人 安全衛生技術試験協会が公表している試験問題で確認できます。
正解:選択肢3(誤っている記述)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(正しい) | 指定作業場で行う特定粉じん作業について作業主任者を選任する必要はないとする点は正しい。粉じん作業は作業主任者の選任対象に含まれていない。 |
| 2 | ○(正しい) | 作業の区分に応じ、都道府県労働局長の免許を受けた者、または同局長の登録を受けた者が行う技能講習を修了した者から選任するとする点は正しい。 |
| 3 | ×(誤り) | 選任を「14日以内に行い、監督署長へ報告」とするのが誤り。作業主任者は事由が生じたら遅滞なく選任すればよく、監督署長への報告は原則として要らない。 |
| 4 | ○(正しい) | 区分が同一の作業を同一の場所で行い、作業主任者を2人以上選任したときは、それぞれの職務の分担を定めるとする点は正しい。 |
| 5 | ○(正しい) | 作業主任者の氏名と行わせる事項を作業場の見やすい箇所に掲示する等で関係労働者に周知させるとする点は正しい。 |
作業主任者は、政令で定める作業について、その作業の区分に応じて事業者が選任します。
選任の時期は、選任すべき事由が生じたら遅滞なくであり、何日以内という具体的な日数の期限は定められていません。
選択肢3が掲げる「事由が発生した日から14日以内」という期限は、作業主任者の選任には当てはまらないものです。
さらに、選任したことを所轄労働基準監督署長へ報告(届出)する手続も、作業主任者には原則として求められていません。
氏名等を作業場に掲示するなどして関係労働者に周知させれば足ります(選択肢5)。
「14日以内に選任し、遅滞なく監督署長へ報告」という流れは、総括安全衛生管理者・衛生管理者・産業医など、選任に期限と報告がある制度の手続です。
作業主任者をこれらと同じ枠で覚えていると、そのまま正しく見えてしまいます。
作業主任者は遅滞なく選任し、報告ではなく掲示・周知で対応する、という時期と手続の組み合わせを押さえれば見抜けます。
問題:作業主任者を選任したときは、14日以内に選任し、遅滞なく所轄労働基準監督署長へ報告しなければならないか。
いいえ。作業主任者は選任すべき事由が生じたら遅滞なく選任すればよく、日数の期限はありません。また監督署長への報告も原則として求められておらず、氏名等を掲示して関係労働者に周知させれば足ります。「14日以内・報告」は衛生管理者や産業医など別制度の手続です。
問題:作業主任者は、どこから選任するか。
作業の区分に応じて、都道府県労働局長の免許を受けた者、または同局長の登録を受けた者が行う技能講習を修了した者の中から選任します。区分が同一の作業を同一の場所で行い、2人以上選任したときは、それぞれの職務の分担を定めます。
出典
※ 最終更新:2026年6月